SSブログ

新旧のROH《ラ・ボエーム》-- レビューが出てます [オペラの話題]

 こちらの記事でネタにしたばかりのROH《ラ・ボエーム》。お馴染みのMusicalCriticism.comにレビューが出ていますので、ちょっとばかり話題にしておきましょう。


roh-boheme-3.jpg なんと、22回目(!!)のリバイバルだそうで、写真で見る限りにおいてアレンが歌っていた頃の舞台セットと細部までまるで変わりゃしません。衣装もほとんど同じですねぇ。

 ロンドンのお客さんはいい加減に飽き飽きでしょう。にもかかわらず、しつこくコレを続けているのは、過去にパヴァロッティやらフレーニやらカレーラスやらリッチャレッリやら、そうそうたる名歌手たちがこのプロダクションで歌ったということで、「観光客向け」というか、私みたいに「いつかROHでこのボエームを……!!」なんて考えている外国人のオペラファン向けのサービスなのかもしれませんね。

82-roh-boheme.jpg ←は82年版の同シーン。第4幕での決めポーズです。

 人物の立ち位置が違うだけで、雰囲気はまったく変わらず。

 そうそう、人物の位置と言えば……。第4幕に出てくる真っ裸のおネエちゃん。ええ、「風景画を描きたい」なんてほざきながらマルチェッロが連れ込んでいるヌードモデルね。下世話な私はこのシーンが大好きなのでありますが、82年では観客に背中を向けているだけで、いちばんオイシイところはアレンにしか見えないようになっていますけどw、さすがにこれでは刺激が足りない!! ということで、最近では横向きに座っているそうですよ♪ 実演を何度もご覧になっている椿姫さんに教えていただきました。

 私が実演を観る頃には、前を向いて座ってくれていることを切に願うものであります。

 歌手たちもなかなか好評のようです。

 まず、私が目をつけている若手バリトン、クリストファー・マルトマン。幼稚園児みたいなスモッグを着ている画家マルチェッロですが、いつも通りテキトーな訳ですみませんが、“プッチーニがこの役に意図した多面性”をよく打ち出していた、なんてあります。

 歌唱は特別オモシロいわけではありませんけど、飄々としたパパゲーノを見て以来、どうも気になってしかたがないマルトマン。彼のマルチェッロを見たいような……でも見ちゃったら、アレンへの愛がいきなり薄らいでしまいそうでちょっと避けておきたいような……。キ、キケンだわ(笑)

 そうそう、MusicalCriticism.comにマルトマンのインタビューがあるのですけど、その中で「アレン演出のドン・ジョヴァンニ」について触れている部分があるので、暇な時に紹介させていただくかもしれません。

 そしてウチのブログのゲストであるところのアレクサンドル・ヴィノグラードフ@ヴィブラート震度6の君も、「外套のアリア」が素晴らしかったとのこと。いくらこのプロダクションの歴史が長いとはいえ、こんなに童顔でかわいらしいコッリーネはお初でしょう。

 でもねぇ、感動的なアリアのシーンで、ヒゲ剃りクリームはいけないわ(笑)

 大きなお世話かもしれないけれど、おばちゃん、調べてみたのよ。

 ヒゲ剃りクリームは、ココ……↓
 82-roh-boheme2.jpg 
 4人でダンスを踊る直前に、マルチェッロに拭いてもらえばいいのよ。


 10/15追記  2日目の公演をご覧になった椿姫さんのレポによると、なんとヴィノ君、またもやヒゲ剃りクリームをつけたままだったそうです。おっちょこちょい疑惑から一転して、「わざと」疑惑が浮上しますた(笑)

-----------------------------------------------
 ROH《ラ・ボエーム》関連記事リンク
ROHの《ラ・ボエーム》 -- アレンの“ふさふさ”マルチェッロ


nice!(0)  コメント(8)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 8

keyaki

おばちゃんも気になってたのよ。どこでヒゲ剃ったのよって。(笑
調べてみるつもりだったけど、一手間省けました。ありがとう!

偶然ですけど、私もこのところボエーム三昧。
一日三回は、グリゴーロ君の壁を叩いて(多分)のドーン....ミミ〜!....ミミ〜!を聞いてます。

今回は、知名度の高い歌手の出演がないので、この演出自体が話題になってますね。

by keyaki (2008-10-15 08:04) 

euridice

私も映像を捜し出して、コリーネの髭について調査しました。
まず1幕、ショナールが稼いできたお金を山分けして、カフェに出かけます。そのとき、マルチェッロがコリーネに「カネが入ったら、次は身なりを。無精者、髪でもとかしたらどうだ」コリーネ、答えて「生まれて初めて床屋とやらへ行くか。連れてってくれ、剃刀の洗礼を受けに」で、三人は出かけ、ロドルフォが一人残ります。

2幕、幕が開いてカフェの喧噪場面になったときには、コリーネの髭は跡形もなく消えております。

要するにコリーネが髭を剃るのは1幕のあと、楽屋で・・ということ。
では髭そりクリームはどこでつくのかというと、4幕なんですね^^!

4幕、ロドルフォとマルチェッロだけ最初いて、ショナールとコリーネが戻って、おふざけを始めます。ここで、すでに髭のないコリーネがひげ剃りクリームの泡立てたのをあごに塗り、ひげ剃りのまねごとをします。そして布で泡を拭き取りますが一度では全部はとれず残っています。その後も布で拭く仕草をして、泡は全部とれます。が、ダンスを本格的に始める前に、マルチェッロがコリーネに近寄って、素手で顔をぬぐう仕草をしています。つまり、しまさんの写真の場面です。

つまり、目下ロンドンで上演中のコリーネが泡をつけたまま歌ったとすれば、それはこの4幕のおふざけのひげ剃りクリームが取りきれていなかったということでしょう。
by euridice (2008-10-15 14:37) 

keyaki

euridiceさん、詳しい解説ですべて謎が解けました。
最初は、1幕髭有り、2幕髭無しが定番なので、なんで4幕でヒゲそりなの...と思いました。
最初は、コリーネさんは、3幕は出番がないので、楽屋で生クリームたっぷりのケーキでも食べて、髪の毛につけてきたのかと思っちゃいました。

今回のマルチェッロ君が気が利かなかったってことですね。
by keyaki (2008-10-15 16:56) 

しま

keyakiさん、euridiceさん

そうそう、私の説明不足なんですが、この演出では4幕でもヒゲ剃りのマネをするんですよ。コッリーネ君。

ということは、DVDでコッリーネのアゴを拭っているのは、アレンのアドリブだったわけですネ。たぶんグリン・ハウェル(82年のコッリーネ)も、初日か何かにクリームをつけたまま外套の歌に突入しちゃったんでは?(笑)
アレンもなかなか親切だワ♪(←全てはアレンの手柄になります)

な~んて、おばちゃん3人衆が井戸端会議をしている間に、ヴィノ君「わざと」疑惑が浮上してますよ?(*゚Д゚)
ヴィノ君、椿姫さんの初日のツッコミ、読んでたんじゃないでしょうねぇ~?(笑)
by しま (2008-10-15 22:44) 

ロンドンの椿姫

ヒゲ剃りクリームってこの画像ではマルチェロが拭ってるんですね。今回の舞台では一日目はコッリーネが自分で拭ってたと思ったのですが、定かではありません。なんせ私の席からは見難い隅っこだし、ほんの一瞬だし、他に色々起こっているのでこちらも忙しくて。二日目はさらに見難い席だったので、見ようとしたのですがミスってしまいました。こんなことになるんだったら、見なくちゃいけない大事な一瞬だったのに、迂闊。

尚、ヌードモデルさんは、すみません私の書き方が悪かったのですが、横という程横ではなくて、斜め後ろ姿です。とは言え、背中側にいても○ッパイの形まで見えるんですけどね。モデル本人が構わないのなら、ほんと、いっそ前向いちゃっても誰も驚きゃしませんよね。

by ロンドンの椿姫 (2008-10-16 00:37) 

しま

□ロンドンの椿姫さん

>今回の舞台では一日目はコッリーネが自分で拭ってた

DVDでもコッリーネが自分で何度も拭ってるんですけど、拭いきれずに残っちゃってて、テーブルを片付けるついでにアレンがサササッてやるんですネ。いかにも「オレ様って気が効くだろ?」ってな、わざとらしい挙動ですw

>こんなことになるんだったら、見なくちゃいけない大事な一瞬だったのに

あはは…;;; クリームごときでこんなに盛り上がれるなんて、おばちゃんパワー恐るべし!!ですネ(笑)
ネタにかこつけて、またもやアレンの画像貼っちゃったし…(*´艸`*) シアワセ~
すいません、暇なんです。
by しま (2008-10-17 21:40) 

ヴァランシエンヌ

痺れを切らさせるほど、待たせてしまって+叱咤激励、ありがとうございました(^^ゞ
熊男についても、やっと書けました。。。この記事、リンクさせて頂きました。たくさん取り上げて頂いて、ありがとうございました。

髭剃りクリームについては、もう、過ぎたことなので、そっとしておいてあげて下さいwww
私が見た時は、きちんとふき取ってましたよ。
ま、客席から私の愛の力を感じ取ったからかもしれませんが(いやんvv←勝手に言ってろ)
by ヴァランシエンヌ (2008-11-10 18:35) 

しま

ヴァランシエンヌさん>
いえいえ、こちらこそ、クリームの件といいちょっと悪ノリし過ぎてしまってゴメンナサイ。
このボエームは思い入れがあるもので、いろんな話題で盛り上がることができてとっても楽しかったです。ヴァラリンさんとヴィノ君お二人に感謝です。

この演出の実演をご覧になったなんて本当に羨ましいですよ!! 私も機会があったら駆けつけたいものです。
by しま (2008-11-10 23:58) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。