SSブログ

07年にもやってます -- 《キャンディード》@エジンバラ・フェスティバル [アレンのミュージカル]

 04年NYにて、《キャンディード》のナレーターとパングロス博士で(おおむね)好評を博した“じーちゃん”ことトーマス・アレン
 05年ロンドンでは上記2役に加えて悲観主義者マルティンも演じていますが、07年8月にも同じ3役で舞台に立っていたことがわかりました(ナレーターとパングロスの2役と報じている記事もあります)。

usherhall.jpg 2007年8月10日(金)、エジンバラ・フェスティバルにて。アッシャー・ホール、演奏会形式での上演です(04年NYでの舞台は半演奏会形式、05年ロンドンでも演奏会形式)。

 「ウチのじーちゃん、ミュージカルも歌ったことがあるんですヨ~(*´∨`) 」なんてスタンスで、この《キャンディード》シリーズをまとめていたつもりだったのですけど、こー頻繁にやってるんでは普通に「レパートリー」ですねw

 ブロードウェイでの2役が意外にハマっていたので「本国でも……!!」ってことになったんでしょうか。日本式に言うなら“逆輸入”?
 こないだのLAでの《ジャンニ・スキッキ》もそうですけど、アメリカで上手くいった後にイギリスでも……てなパターン、けっこうあるような気がします。やっぱりアメリカで売れると箔が付くってことなんですかね?

 エジンバラ・フェスティバルとは、毎年8月の中旬~3週間、演劇、オペラ、音楽、ダンス等、さまざまな分野での一流の舞台芸術を上演する、世界最大の芸術祭。スコットランドと聞くと、私なんぞは「歴史のある静かな街」というイメージを持っているのですが、この時期には世界中から何十万人もの観光客が訪れ、たいへんな賑わいとなるそうです。

 07年はエジンバラ・フェスティバルが60周年を迎えた年で、じーちゃんの出た《キャンディード》はそのオープニング公演でした。


----------------------------------------------
 以下、music OMHより、“心の目”訳で引用。

 ナレーターとパングロスを2役をこなしたトーマス・アレン。歌唱は明らかに最盛期を過ぎているが、それが何だと言うのだろうか。その小生意気で雄弁な語り口調や時事ネタの茶化し方はこの役にぴったり。機敏で瞬くようなアレンの熱弁がパフォーマンスを追いたて、盛り上げた。


 評価されたのは歌唱じゃなくて語りのほうだったってのがビミョーですが。ま、まぁ、去年のハナシですしね。悔しいけど、私も否定はしないわよ……;;;;

 www.classicalsource.comでのアレン評は以下。

 サー・トーマス・アレンの演劇的センスや抜群な笑いの間の取り方は、このパフォーマンスの要であった。アレンは(ナレーターに加えて)楽天主義者のパングロス博士と、正反対の悲観主義者マルティンを担当。


4809_1.jpg 気になるキャンディード役は、アメリカ人テノールのマシュー・ポレンザニ

 どこかで聞いた名前だと思ったら、あらま、この一ヶ月前にROHの《コジ・ファン・トゥッテ》でアレンと共演したフェランド役の彼じゃないですか。

 なかなかオモシロかったのよ、彼。04年NYでのグローブズよりはちょっと世間擦れした感じなので、どんなキャンディードだったのかガゼン興味がわいてきます。こちらの公演もラジオ放送されましたから、どこかに音源が存在するでしょう(通報ヨロシク!!)。

 ↑の写真をクリックすると、この07年エジンバラ・フェスティバル開幕直前の彼のインタビューが聞けます。ゴルフ大好きなポレンザニ。スコットランドはゴルフ発祥の地ということで、ゴルフ三昧な日々を過ごしていたみたい。

 アレンじーちゃんもゴルフ好きですから、連れ立ってコースを回ったりしたんでしょうかね。なんて、しまいには《キャンディード》とは全く関係ない方向へ想像が及んだりしてw



-------------------------------------------------------------
Bernstein
Candide [concert performance]

Candide – Matthew Polenzani
Cunegonde – Laura Aikin
Narrator / Dr Pangloss / Martin – Sir Thomas Allen
Governor / Vanderdendur / Ragotski – Keith Lewis
Old Lady – Kathryn Harries
Maximilian / Captain – Roland Wood
Paquette – Jennifer Johnston
Bearkeeper / Inquisitor / Tsar Ivan – Tim Mirfin

BBC Scottish Symphony Orchestra
Conductor – Robert Spano

Usher Hall, Edinburgh

Friday, August 10, 2007

----------------------------------------------
◇《キャンディード》関連記事リンク
じーちゃんブロードウェイへ行く -- 《キャンディード》04年NY
アレンのパングロス博士 -- 《キャンディード》04年NY

nice!(0)  コメント(6)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 6

keyaki

キャンディードってバーンスタインが作曲した..ということしかしらないんですけど、
>Governor / Vanderdendur / Ragotski
って、どんな役で、どの程度の役なのかしら?
イタリアのジェノヴァなんですけど、2004年にグリゴーロ君が出演しているので、いずれ、調べなくちゃと思っているんですけど、ちょっと教えて下さい。歌うところってありますか?

>こちらの公演もラジオ放送されましたから、どこかに音源が存在するでしょう(通報ヨロシク!!)。
残念ながらオペラシェアにはなかったです。
ジェノヴァのもRAIで放送されてますけど、ないんですよ。

by keyaki (2008-11-07 21:36) 

しま

keyakiさん>
私もにわかに調べ始めたクチなんで、あんまりよくわからないんですけどね;;;

>Governor / Vanderdendur / Ragotski
>どんな役で、どの程度の役なのかしら?

それぞれキャンディードの冒険先で出会うキャラで、一人二役とか三役とかで歌われることが多いみたいですね。3人とも歌はあります。ホフマン物語のリンドルフ・コペリウス・Dr.ミラクルみたいな役ドコロだと思います。

Governorはアルゼンチンの総督で、クネゴンデをキャンディードから奪う役。↓の2:30あたりでセレナーデを歌います。
http://jp.youtube.com/watch?v=8WjAC_Pq8Mk

Vanderdendurはキャンディードを船に乗せてくれるオランダ人。7:10あたり。
http://jp.youtube.com/watch?v=bZVASgbF_ho

ラゴツキー公爵はヴェネツィアのカジノのオーナー??? 0:50あたり。この舞台では、青いターバンの人がラゴツキー。
http://jp.youtube.com/watch?v=XWEgb33aUfI

脇役ですけど、バーンスタインの自演盤ではニコライ・ゲッダが担当してますし、歌も演技も達者なテノールじゃないと難しい役だと思いますよ。
グリゴーロは都会的なタイプだから、キャンディードよりもこっちのほうが魅力的かもしれないですね。
それにしても総督やラゴツキーがハンサムな青年だなんて、なかなかオツなキャスティングじゃないですか。YouTubeのはありがちな三枚目ですもんね。

>残念ながらオペラシェアにはなかったです

わざわざ調べてくださってありがとうございます。まぁこの時の歌唱は大したことなかったみたいなんでネ…(^^;
by しま (2008-11-08 01:05) 

keyaki

あぁぁ...ありがとうございます。
Youtube見て来ました。
あっとかうっとじゃないんですね。
面白そうな役じゃないですか....これは聞いてみたいです。


by keyaki (2008-11-08 02:41) 

keyaki

続けてのコメント失礼します。

ジェノヴァのレビューを見つけましたが、グリゴーロ君の一人三役、どれもすっごくインパクトがあったが、特にVanderdendurがロード・オブ・ザ・リングのねちねちしつこいゴラムにそっくりだった....と書いてあったんですが、写真がないのでわかりませんが、扮装もゴラムだったのかしら....
そういう演出も有りの役なんですか?

ちなみにトーマス・アレンの役は、アルフォンソ・アントニオッツィで、彼は、ブッフォ専門で活躍しているバスバリ、ここでは、彩さんのお気に入りとしても有名ですけど。
キャンディードは、アメリカ人テノールのJames Valenti、全然知りませんでしたが、背がかなり高くて首が長い、脱ぎっぷりのいいテノールのようです。胸毛はありません。(笑
by keyaki (2008-11-08 10:08) 

keyaki

キャンディードの記事、といってもグリゴーロ君の公演記録なんですけど、を書きましたが、その中で、こちらの文を引用して、リンクも貼らせていただきました。
by keyaki (2008-11-08 14:51) 

しま

>keyakiさん
リンクありがとうございます。
付け焼刃の説明で恐縮ですが、少しでもお役に立ったのなら何よりです。(もしも間違っていたらゴメンナサイ)

>扮装もゴラムだったのかしら....
>そういう演出も有りの役なんですか?

奇想天外なドタバタ劇ですから、有りなんじゃないかなぁと思います。
もちろんヴァンデルデンドゥールは普通に人間の役ですけど、キャンディードが彼と出会うのは空想の国エル・ドラードなので。

きっと、キャンディードが世界のあちこちで出会う人物はみんな、癖のある面白そうなキャラ設定になっているんじゃないでしょうか。
by しま (2008-11-08 21:22) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。