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マイケル・ジャクソン 《THIS IS IT》 [その他の話題]

thisisitposter.jpg 10/28(水)はアレンの《ジャンニ・スキッキ》最終日。追っかけでロンドンを訪れていた私は至福の時を過ごしていたわけですが、実はこの日は“King Of Pop”マイケル・ジャクソンの映画《THIS IS IT》の全世界同時公開日でもありました。
 (映画の公式サイトはこちら

 7月にロンドンのO2アリーナにて10公演を行う予定だったそうで、そのリハーサル記録を収めたドキュメンタリー映画です。
 ロンドン滞在中はそのようなことに思いを馳せることはありませんでしたが(なにしろアレンのことで頭がいっぱいでしたので)、帰路のフライトでは「ヨシ、帰ったらマイコーの映画だナ…」なんて心の準備を(一瞬だけ)してたりして。

 なにしろ12歳の頃からの隠れ(?)MJファンの友人と、旅行前からこの映画に行くことを約束していたものですから。本日さっそく観てきました。 

 私は特にマイケル・ジャクソンのファンというわけではありませんが、子どもの頃にTVで“スリラー”のクリップを見た時の衝撃と興奮はおぼろげながら覚えています。
 ’87年のBADツアーでの来日公演での彼は最高にカッコよく、ビデオに録画して何度も見ました。
 ムーンウォークがめちゃくちゃ流行って、学校でもみんな真似していましたっけ。

 その頃からマイケルについては、顔の整形をはじめとしたおかしな噂やスキャンダルが世界を駆け巡っていたと思いますが、それはそれとして、私たちが彼の音楽とパフォーマンスに魅了され、熱狂していたのはまぎれもない事実です。

 映画に興味はあったものの、二週間の限定公開ということで、正直、一人では面倒くさくて劇場には足を運ばなかったかもしれません。たまたま友人が誘ってくれたので、有楽町マリオンの指定席まで取ってもらって、なかなかに良い席で観ることができました。行って良かったと、心から思います。

 私の青春時代に全世界を席捲した、一人の非凡な才能の死。
 自分の人生も既に折り返し地点を過ぎたのだと、その事実を、穏やかに淡々と、認識するに至ったような気がしています。

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mjthisisit.jpg 映画の内容は、たまに関係者のインタビュー映像などを挟みつつ、リハーサルの模様を繋ぎ合わせたものです。

 出演者たちもステージ衣装は着ていませんし、マイケルのダンスもさらっと流しているような感じ。
 歌はけっこうキッチリと歌っていましたが、雄叫びの部分なんかはやはりキーが低いですし、“Can't stop loving you”のリハの時には「今からフルヴォイスで歌わせないでよ」とスタッフに訴えるシーンがあったり。

 それでも本番のライブを見ているかのような完成度の高さで、あまりの臨場感に2時間ずっと引き込まれっぱなしでした。

 かなり昔の曲のはずなのに、全く色褪せた印象はありません。
 またステージ上の演出も、最新の技術を採用した興味深いものを考えていたようです。
 マイケル自身のダンスは昔のままですが、ペンギン・ダンスなるものを初めて披露する予定だったそうですし(私は見逃したぁ~!!)、またバックダンサー達の動きは20年前にTVで観たものと比べるとやはり現代的で新鮮。

 こうしてリハーサル映像を映画館で観られたことはラッキーでしたが、本番の公演が幻で終わってしまったのが心底悔やまれます。きっと素晴らしいものになっていたことでしょう。

 できれば立ち上がって歓声を上げたり、身体を動かしたりしたかったほどです。ちらほらと拍手も聞こえたりしたのですが…やはり「遺作の鑑賞」ということで、劇場内はしんみりとしたムードに始終包まれていました。
 他の国ではどんな感じだったのでしょうか。

 気になるマイケルの「外見」ですが、大写しのアップは少なかったですし、サングラスをかけていたりするので、それほど目立たなかったと言いますか…。
 まぁそんなことより、パフォーマンスの素晴らしさに惹き込まれてしまいますので、お顔のことなんてどうでもよくなっちゃうんですね。

 それに、体脂肪なんてほとんど無いんじゃないかと思われる、あの細くしなやかな肉体のシルエットは、若き日の彼そのままです。50歳だったそうですが、とても信じられません。

 考えてみれば、アレンじーちゃんと15歳しか違わないんですよね(←全てはアレンにこじつけられます)。アレンは50になった頃から外見の老化が猛烈なスピードで進み、今ではすっかり鏡餅のようなお腹をぶるんぶるんさせていますが…orz

 友人曰く「マイケルは永遠の少年なのよぉ~!!・゚・(つД`)・゚・」なんだそうですけれども、あのナヨナヨした腹に力の入らない喋り方も健在でしたし、確かに、人間離れした「妖精のような」印象があります。完全に年齢を超越しています。

 だからこそ――悲しんでいるファンの皆さんには、こんなふうに言うと大変申し訳ないんだけれども――マイケル・ジャクソンの死は早すぎたのではなく、むしろ限界ギリギリまで長生きしてくれたのではないかとも思いました。

 このロンドン公演を最後に引退するつもりだったようですし、リハでの歌声も昔ほどの輝きはなかったように思います(もちろん、いまだに素晴らしいのですけれども、やはり微妙に衰えは感じました)。

 普通の歌手でしたら、年齢を重ねてこそ得られる深みもまた新たな魅力になるものですが、マイケル・ジャクソンの芸術というものは、生身の肉体の温かみや柔らかさ、匂いを感じさせてはならぬものです。かと言って、人間性が皆無だというつもりは毛頭なく、なんと言いますか、肉体を抜け出した魂が、人工物に宿っているという感じです。

 だから、朽ちていく肉体は必要無い。
 純粋な魂のみが強烈な輝きを放っている。マイケルは本物の妖精になったんですよ…なんてね…。

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コメント 2

いちこ

ひさびさにコチラにおじゃましました。

「妖精になったマイケル」・・・わあまた涙があ(T。T)
泣かせるなよぉ(笑)
そう、たしかに今死ねた彼は本望だったのかもしれないよね。
あんなに元気に楽しそうにリハやってる彼が、自殺するとは思えないし、病気だったとも思えない・・・
とすると、薬の過剰摂取かなんか知らないけど、やはりあれは「事故」で、
眠るように苦しまずに亡くなったんではないかな~と・・・

一つの時代が終わった。
でも私たちはまだ生きていかなきゃいけない。。。
何を頼りに!(ToT)

えーとじゃあかわりにアレンじいちゃんのファンにでも・・・

・・・なろうかと思いましたが、「下腹」がつかえて近寄れませーん
!無理ですぅ~!(笑)

あとでおっかけ日記にも遊びに行くよ~♪



by いちこ (2009-11-01 22:09) 

しま

いちこさん>
マイケル映画に誘ってくれてありがとう!! 一人だったら絶対行かなかったと思うし、後からDVDだかで観た時にきっとガッカリしたと思うから。
やっぱりマイケルは特別な存在だったなぁと、その喪失感をしみじみ味わいました。

それにしても、いちこは本当にマイケルが好きだったのね・・・。
私もグロ様が亡くなった時にはかなり落ち込んだけど、マイケルは(妖精とはいえ)まだ若かったし、これからライブを控えての突然の死だったから、ファンの衝撃はいかほどのものかとお察しします。

>「下腹」がつかえて近寄れませーん!
そ、そうなのです…(否定できない)。
ツーショットの時に肘がじーちゃんのお腹に当たっていましたが、かなりふかふか、ポヨポヨしてましたよ。はははは…。
by しま (2009-11-03 14:50) 

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