超レア!! -- ご禁制のアレンの“クレド” [アレンの話題]
いかにアレンのレパートリーが広くとも、やはりあの声。向き、不向きという問題があるのでして、「残念ながらアレンでは聴けない」、「いやむしろ、アレンの声では聴きたくない」ってなオペラ作品もございます。
私にとっては、特にヴェルディのオペラがそうなのでして、アレンもけっこう男性的で力強い歌唱ができることは認めますけど、敬愛するヴェルディ先生の神々しい旋律の前には軟弱すぎるし、大袈裟な演技も楽曲のジャマだし、何よりもナヨナヨしたヴィブラートがホ○くさいからやめてくれ!!!! と、勝手に「ヴェルディ禁止令」を発布したりしています。
とはいえ、周囲が放っておかなかったのか本人がやりたがったのかは知りませんが、アレンちゃん、細々ながらヴェルディもレパートリーに入れています。(遺憾に思うよ・・・)
えっと・・・
《ドン・カルロ》のポーザとか、
ポーザとか……
まぁ、その…これはこれで、おホ○ちっくな死に際がオモシロいので許しますケド、他にも《椿姫》のジェルモンなんかもやってますケド、これはもうじーちゃんになってからキャスティングされただけなので数に入れないことにして…と、とにかく、アレンの声はヴェルディには合わんのだ。イメージだけの問題ではなく、無理して歌ったら喉をつぶしてその後のキャリアにも響くことだし、本人もそれを知っていてあえて深入りしなかった領域、それがヴェルディとかワーグナーでありまして・・・。
ですから、まさかね。アレンがイァーゴの“クレド”を――1回のコンサートで披露しただけとはいえ――歌ったことがあるなんて。その超レアな映像を発見した時の驚きと喜びは、容易に想像していただけることと思います。(←結局、嬉しい。ファンですもの)
「こ、声は、喉は…大丈夫なのかっ!?」
とハラハラしつつ、アレン渾身のパフォーマンスをお楽しみください。
-----------------------------
ラストはお馴染みのガッツポーズで(笑)
こんなに肉厚で密度の高いバリトン声だった時代があったのだ…と、ファンとして目頭が熱くなります。20年以上前の最盛期の声ですからね。
いかにご立派な声であってもヴェルディらしさとは違いますし、ところどころ持て余しているのか、単なる「楽譜」と化している部分もあるますけれども、これっくらい猛々しく咆えられればコンサートとしては上出来でしょう。
アレンの気合いもマックスで、これぞ“一世一代”のパフォーマンス。今後の歌手人生で何度もやり直す機会があるわけではありませんし、「絶対にキメてやる!!」と意気込んでいたことと思います。
ビートルズみたいなヘアスタイルで笑える指揮者も、直後はヘロヘロ。息をきらしながら拍手してます。
この場に居合わせたお客さん達は幸せ者だよ~・゚・(つД`)・゚・
歌い終わった瞬間、場内を見据えながら上唇をペロっと舐めて、前歯を剥き出す(←たぶん笑っているんでしょうが)…なんて仕草が見られますが、これは今でも気合の入った歌の時にはやってます。アレンの必死度を確認する手っ取り早いバロメータですので、時々気にして見てあげてくださいネ。
このレア動画の出所ですが、おそらく80年代であるということと、場所はカーディフ(イギリス、ウェールズの首都)であるということ以外に、このコンサートの詳細は不明だそうです。
私もざっと検索してみましたが、特に有力な手がかりはつかめませんでした。
どなたか、お詳しい方がいらっしゃいましたら是非とも教えてくださいませ(私のファン道は皆様の生温かい声援と通報、施しによって成り立っております)。
YouTubeのコメント欄では、このイァーゴの他に、オファーはあったもののアレンが引き受けなかった幻の(?)役について、いろいろと書き込みがありました。
例えば、《トスカ》のスカルピア。これもアレンの声では無理そうですが、やはり何かのコンサートで“テ・デウム”の部分だけ歌ったことがあるとか。うーん是非とも、怖いもの聴きたさで聴いてみたい。
アレンが「断わった」話で有名なところでは、《ペレアスとメリザンド》のゴロー。ヘルベルト・フォン・カラヤンのオーディションを受けた時にちょっとすったもんだがあったようです。(*1)
また、同じくカラヤンから《イル・トロヴァトーレ》のルーナ伯爵のオファーもあったそうですが(それは初耳!!)、アレンはそちらも断わりました。Wise choice !!
怖いもの聴きたさで聴いてみたいような気もしますが、ゴローじゃなくてもアレンにはキモかっこいいペレアスというレパートリーがありますし、レオノーラや合唱との相撲に負けるルーナはファンとしてちょっと恥ずかしいので(でも怖いもの聴きたさで…以下略)、最善の選択であったと思います。
(*1)某インタビューを読んだ私の記憶では、アレンはペレアス役でオーディションを受けたんだけれども、カラヤンに「ペレアスにしては生々しすぎる。君の歌唱はゴローだ」と言われ、最終的に蹴った…ということだったと思います。ペレアスではなくゴローを歌えと言われたのでしょうか? この辺、ちょっと曖昧なので、時間があったらもう一度確認してみます。
---------------------------------
関連記事リンク
◇グロソップ×ウ゛ィッカーズの『オテロ』/ヴェルディ :1
(ピーター・グロソップの“クレド”@YouTube動画アリ。聴き比べにどうぞ)
私にとっては、特にヴェルディのオペラがそうなのでして、アレンもけっこう男性的で力強い歌唱ができることは認めますけど、敬愛するヴェルディ先生の神々しい旋律の前には軟弱すぎるし、大袈裟な演技も楽曲のジャマだし、何よりもナヨナヨしたヴィブラートがホ○くさいからやめてくれ!!!! と、勝手に「ヴェルディ禁止令」を発布したりしています。
とはいえ、周囲が放っておかなかったのか本人がやりたがったのかは知りませんが、アレンちゃん、細々ながらヴェルディもレパートリーに入れています。(遺憾に思うよ・・・)
えっと・・・
《ドン・カルロ》のポーザとか、
ポーザとか……
まぁ、その…これはこれで、おホ○ちっくな死に際がオモシロいので許しますケド、他にも《椿姫》のジェルモンなんかもやってますケド、これはもうじーちゃんになってからキャスティングされただけなので数に入れないことにして…と、とにかく、アレンの声はヴェルディには合わんのだ。イメージだけの問題ではなく、無理して歌ったら喉をつぶしてその後のキャリアにも響くことだし、本人もそれを知っていてあえて深入りしなかった領域、それがヴェルディとかワーグナーでありまして・・・。
ですから、まさかね。アレンがイァーゴの“クレド”を――1回のコンサートで披露しただけとはいえ――歌ったことがあるなんて。その超レアな映像を発見した時の驚きと喜びは、容易に想像していただけることと思います。(←結局、嬉しい。ファンですもの)
「こ、声は、喉は…大丈夫なのかっ!?」
とハラハラしつつ、アレン渾身のパフォーマンスをお楽しみください。
-----------------------------
ラストはお馴染みのガッツポーズで(笑)
こんなに肉厚で密度の高いバリトン声だった時代があったのだ…と、ファンとして目頭が熱くなります。20年以上前の最盛期の声ですからね。
いかにご立派な声であってもヴェルディらしさとは違いますし、ところどころ持て余しているのか、単なる「楽譜」と化している部分もあるますけれども、これっくらい猛々しく咆えられればコンサートとしては上出来でしょう。
アレンの気合いもマックスで、これぞ“一世一代”のパフォーマンス。今後の歌手人生で何度もやり直す機会があるわけではありませんし、「絶対にキメてやる!!」と意気込んでいたことと思います。
ビートルズみたいなヘアスタイルで笑える指揮者も、直後はヘロヘロ。息をきらしながら拍手してます。
この場に居合わせたお客さん達は幸せ者だよ~・゚・(つД`)・゚・
歌い終わった瞬間、場内を見据えながら上唇をペロっと舐めて、前歯を剥き出す(←たぶん笑っているんでしょうが)…なんて仕草が見られますが、これは今でも気合の入った歌の時にはやってます。アレンの必死度を確認する手っ取り早いバロメータですので、時々気にして見てあげてくださいネ。
このレア動画の出所ですが、おそらく80年代であるということと、場所はカーディフ(イギリス、ウェールズの首都)であるということ以外に、このコンサートの詳細は不明だそうです。
私もざっと検索してみましたが、特に有力な手がかりはつかめませんでした。
どなたか、お詳しい方がいらっしゃいましたら是非とも教えてくださいませ(私のファン道は皆様の生温かい声援と通報、施しによって成り立っております)。
YouTubeのコメント欄では、このイァーゴの他に、オファーはあったもののアレンが引き受けなかった幻の(?)役について、いろいろと書き込みがありました。
例えば、《トスカ》のスカルピア。これもアレンの声では無理そうですが、やはり何かのコンサートで“テ・デウム”の部分だけ歌ったことがあるとか。うーん是非とも、怖いもの聴きたさで聴いてみたい。
アレンが「断わった」話で有名なところでは、《ペレアスとメリザンド》のゴロー。ヘルベルト・フォン・カラヤンのオーディションを受けた時にちょっとすったもんだがあったようです。(*1)
また、同じくカラヤンから《イル・トロヴァトーレ》のルーナ伯爵のオファーもあったそうですが(それは初耳!!)、アレンはそちらも断わりました。Wise choice !!
怖いもの聴きたさで聴いてみたいような気もしますが、ゴローじゃなくてもアレンにはキモかっこいいペレアスというレパートリーがありますし、レオノーラや合唱との相撲に負けるルーナはファンとしてちょっと恥ずかしいので(でも怖いもの聴きたさで…以下略)、最善の選択であったと思います。
(*1)某インタビューを読んだ私の記憶では、アレンはペレアス役でオーディションを受けたんだけれども、カラヤンに「ペレアスにしては生々しすぎる。君の歌唱はゴローだ」と言われ、最終的に蹴った…ということだったと思います。ペレアスではなくゴローを歌えと言われたのでしょうか? この辺、ちょっと曖昧なので、時間があったらもう一度確認してみます。
---------------------------------
関連記事リンク
◇グロソップ×ウ゛ィッカーズの『オテロ』/ヴェルディ :1
(ピーター・グロソップの“クレド”@YouTube動画アリ。聴き比べにどうぞ)
2009-11-29 20:26
nice!(0)
コメント(4)
トラックバック(0)
あれ?そういえばアレンのイヤーゴって…
歌ったことがあるのかな?と思ってました。いえね、キャラクター的にはヨサゲだと思いますし。
うんうん、良いです◎
画質が時に乱れるのが、また色々想像を掻き立てたりして(笑)
最後、ガッツポーズと共に高笑いをなさるのかと思いましたけど、しませんでしたね(^^ゞ
>(←結局、嬉しい。ファンですもの)
にゃはは(笑) それに尽きますね。レアものが見つかって、おめでとうございます(*^^)_∠※:.:*。・:.゜★..:´*。☆・゜・..:.*・゜
by ヴァランシエンヌ (2009-11-30 00:29)
ヴァラリンさん>
確かに、キャラ的にはよさげですよね。
ヴェルディのマクベスとかも、キャラ的には萌えなのですが、アリア集で余興的に歌っているだけでレパートリーではないんです(その筈です)。
>高笑い
そーゆーの、いかにもやりそうなアレンなんですが、実は意外とやらないんですな。
ドンジョのシャンパンアリアでも、ラストの笑いは入れない派。
まぁこのクレドでは、「笑いを入れる余裕がなかった」ってのが正解かもしれませんが(笑)
ところで、この動画のコメント欄で、
「ラストでDIABOLICAL LAUGHTERをやらなかったのも良い。どんなに上手い歌手でもこれをやると失敗する」
と言ってる人がいますが、あのぅ・・・グロ様はやってるんですけどぉ・・・? やっぱヘンですかぁ・・・?
by しま (2009-12-01 22:46)
いつもご訪問ありがとうございます♪
私の一押しのバリトンHさま(日本の方です)もヤーゴは「やりたくない役」と仰ってました。
同様の理由(ドラマティックな役)で、スカルピアも歌わないそうです。
が・・・キャラクターなんですよね、いつか聴いてみたいです、ふぁんとしては・・・。
by operaview (2009-12-02 10:29)
operaviewさん>
こんばんは。コメントをありがとうございます。
>ドラマティックな役
理想的なドラマティック・バリトンって、なかなか出てこないものですが(現代なら誰がそうなんでしょう?)、こういう役は実に魅力的に作られていますから、ファンとしては聴いてみたいですよね
私は日本人の歌手さんには疎いのでHさまがどなたかはわからないのですが、いつか歌ってくださる機会があるといいですね。
by しま (2009-12-05 20:34)