朗報! アレクサンドル・ヴィノグラドフのマゼットが見られる!(かも) [オペラの話題]
前々から楽しみにしているベルリン国立歌劇場の《ドン・ジョヴァンニ》。
元々はタイトル・ロールのペーター・マッティがカッコイイらしいということで、そちらに注目していたのですが。
でも、なんか気になっていたのですよね。マゼットは誰が歌うのか?って。
こちらのページに出演者が紹介されていますが、マゼットについては載っていないでしょ。
そりゃ、大きな役ではないかもしれませんが、マゼット役だってある程度力のある歌手でやらないと、全体の締まりが悪いと思うのですよ。それに、ツェルリーナとセットで紹介されません? 普通は?
そしたら昨日、「マゼットはヴィノグラドフ(の予定)だった」という聞き捨てならない情報がっ(*゚Д゚)
そういえば、この界隈ではかなり有名人のヴィノグラドフですが、ブログできちんと紹介したことはありませんでしたっけ。
というわけで、恒例のご尊顔、拝見!!といきましょう。
元々はタイトル・ロールのペーター・マッティがカッコイイらしいということで、そちらに注目していたのですが。
でも、なんか気になっていたのですよね。マゼットは誰が歌うのか?って。
こちらのページに出演者が紹介されていますが、マゼットについては載っていないでしょ。
そりゃ、大きな役ではないかもしれませんが、マゼット役だってある程度力のある歌手でやらないと、全体の締まりが悪いと思うのですよ。それに、ツェルリーナとセットで紹介されません? 普通は?
そしたら昨日、「マゼットはヴィノグラドフ(の予定)だった」という聞き捨てならない情報がっ(*゚Д゚)
そういえば、この界隈ではかなり有名人のヴィノグラドフですが、ブログできちんと紹介したことはありませんでしたっけ。
というわけで、恒例のご尊顔、拝見!!といきましょう。
ヴェネツィア絵画展/Bunkamura [その他の話題]
久々の渋谷。残暑と人混みでヘロヘロになりながら、Bunkamuraで開催されている展覧会『ヴェネツィア絵画のきらめき』へ行って参りました。
本日のお目当ては、ティツィアーノの《洗礼者聖ヨハネの首をもつサロメ》。それと、ヴェロネーゼの《エッケ・ホモ》です。
展覧会じたいは残念ながら「きらめき」という印象は薄く、ちょっと物足りない感じでしたが、好きな絵をじかに眺められたので良しとしましょう。
宗教画、肖像画、風俗画(ほんの少し)、それから風景画がありました。
ワタシの趣味は宗教画。絵のことなんて全然わからないのですが(感受性すら発達していないようです)、ルネサンス期からの宗教画には不思議と心惹かれます。
画家の個性によって受ける印象は違うものの、唯一共通していると思われるのが、静寂感。テーマによっては大変ドラマチックな瞬間が活き活きと描かれているにもかかわらず、人物の息遣いすら聞こえてこない、あの硬直した感じ、美しくも嘘臭い雰囲気が好きなんだと思います。
人物にも“個性”がありません。生きたモデルはいたのでしょうけれども、肖像画のように生々しい人生が滲み出ることはありません。だから、見ていて心がかき乱されない。
芸術鑑賞に「心がかき乱されない」ことを望む姿勢もどうかと思いますが、たぶん、「瞑想」に似ているんじゃないかな、と。
感情が揺れない状態で、じいいっと絵と相対しているうちに、自分自身の奥底の“核”みたいなものの存在をふっと感じることがあるんです。まぁ大抵はその手前で足が疲れちゃったり飽きちゃったりして、次の展示へと進むのですが、ごくたまに、自分の内側の自分が内面からトントンと心をノックするような感覚に気付くことがあります。
あるいは、これが「かすかな細い声」なのかもしれません。
サロメの視線。ヨハネの首に注がれているように見えて、実はもっと前の足元の方向に向けられているように感じます。もしくは、何も見えていないのかもしれません。おそらく彼女の意識は、自分の関与した血塗られた事件から遠く離れてしまっているのだと思うのです。この現実感の無さがいい。
血にまみれたキリストの表情も穏やか。
エッケ・ホモはキリストの生涯を描いたテーマの中で最も好きなものの一つです(いちばん好きなのは、ノリ・メ・タンゲレ)。たぶん、キリストが裸だからでしょう。
子どもの頃から教会で「神の子キリストの聖なる生涯」についての英才教育(?)を受けさせられましたが、キリストの磔刑のあたりなんてワタシにとってはSMポ○ノそのもの。神妙な表情を作りながら、密かにイケナイ想像をしていたものですよ・・・
それはさておき。
音楽(というか、オペラ)には、笑いと感動を大いに期待しているワタシです。が、絵画に対しては全く逆なのね……ということを自覚して、それもとっても興味深かったです。
本日のお目当ては、ティツィアーノの《洗礼者聖ヨハネの首をもつサロメ》。それと、ヴェロネーゼの《エッケ・ホモ》です。
展覧会じたいは残念ながら「きらめき」という印象は薄く、ちょっと物足りない感じでしたが、好きな絵をじかに眺められたので良しとしましょう。
宗教画、肖像画、風俗画(ほんの少し)、それから風景画がありました。
ワタシの趣味は宗教画。絵のことなんて全然わからないのですが(感受性すら発達していないようです)、ルネサンス期からの宗教画には不思議と心惹かれます。
画家の個性によって受ける印象は違うものの、唯一共通していると思われるのが、静寂感。テーマによっては大変ドラマチックな瞬間が活き活きと描かれているにもかかわらず、人物の息遣いすら聞こえてこない、あの硬直した感じ、美しくも嘘臭い雰囲気が好きなんだと思います。
人物にも“個性”がありません。生きたモデルはいたのでしょうけれども、肖像画のように生々しい人生が滲み出ることはありません。だから、見ていて心がかき乱されない。
芸術鑑賞に「心がかき乱されない」ことを望む姿勢もどうかと思いますが、たぶん、「瞑想」に似ているんじゃないかな、と。
感情が揺れない状態で、じいいっと絵と相対しているうちに、自分自身の奥底の“核”みたいなものの存在をふっと感じることがあるんです。まぁ大抵はその手前で足が疲れちゃったり飽きちゃったりして、次の展示へと進むのですが、ごくたまに、自分の内側の自分が内面からトントンと心をノックするような感覚に気付くことがあります。
あるいは、これが「かすかな細い声」なのかもしれません。
サロメの視線。ヨハネの首に注がれているように見えて、実はもっと前の足元の方向に向けられているように感じます。もしくは、何も見えていないのかもしれません。おそらく彼女の意識は、自分の関与した血塗られた事件から遠く離れてしまっているのだと思うのです。この現実感の無さがいい。
血にまみれたキリストの表情も穏やか。
エッケ・ホモはキリストの生涯を描いたテーマの中で最も好きなものの一つです(いちばん好きなのは、ノリ・メ・タンゲレ)。たぶん、キリストが裸だからでしょう。
子どもの頃から教会で「神の子キリストの聖なる生涯」についての英才教育(?)を受けさせられましたが、キリストの磔刑のあたりなんてワタシにとってはSMポ○ノそのもの。神妙な表情を作りながら、密かにイケナイ想像をしていたものですよ・・・
それはさておき。
音楽(というか、オペラ)には、笑いと感動を大いに期待しているワタシです。が、絵画に対しては全く逆なのね……ということを自覚して、それもとっても興味深かったです。
キエフ・オペラ 《ラ・ボエーム》/新国立劇場 9/8 昼公演 [オペラ実演レポ]
台風一過。日差しはなんとなく秋ですが、またもや開演ギリギリに駆け込んだ身としては暑くて死にそうなお天気でした。
海外オペラのお引越し公演を新国でやるのは初めてとかって聞きましたが、本当ですか? 「オペラ劇場」ですから当然、音響効果は良いですし、馬蹄型の形状といい規模といいオペラの最適な“ハコ”。普通のコンサート・ホールと同じに考えてはいけないのかもしれませんが、もっと使ってもいいのにと思うファン心です。
ちなみに、オペラ劇場の客席に足を踏み入れると、木の香りがふわっと鼻孔に流れ込んできますね。あれが好き。シックな深紅のカーテンもお気に入り。深紅やボルドーはとても落ち着くので、個人的に大好きな色なのであります。
←写真は、本日の座席からの眺め。幕間に撮影しました。
隅っこでもさすがはS席。乱視のワタシでも、歌手の表情までちゃんと確認できました。
さて、本日の《ラ・ボエーム》ですが、最初に字幕用の電光掲示板にて、このようなアナウンスがありました。
《ラ・ボエームは》パヴァロッティが最も愛したオペラです。本日の公演を氏に捧げます。
なんとなく会場全体にホロッとした空気が満ちました。
ワタシもパヴァロッティのロドルフォは大好きです。ゆうべは何度も、パヴァロッティによるボエームCDを聴きました。有名なだけに、普段は少々聴き飽きた感のあるオペラですが、パヴァ神が歌うと華やかさはもちろんのこと、青春の瑞々しさや郷愁がドッと胸にあふれてきます。
海外オペラのお引越し公演を新国でやるのは初めてとかって聞きましたが、本当ですか? 「オペラ劇場」ですから当然、音響効果は良いですし、馬蹄型の形状といい規模といいオペラの最適な“ハコ”。普通のコンサート・ホールと同じに考えてはいけないのかもしれませんが、もっと使ってもいいのにと思うファン心です。
ちなみに、オペラ劇場の客席に足を踏み入れると、木の香りがふわっと鼻孔に流れ込んできますね。あれが好き。シックな深紅のカーテンもお気に入り。深紅やボルドーはとても落ち着くので、個人的に大好きな色なのであります。
←写真は、本日の座席からの眺め。幕間に撮影しました。
隅っこでもさすがはS席。乱視のワタシでも、歌手の表情までちゃんと確認できました。
さて、本日の《ラ・ボエーム》ですが、最初に字幕用の電光掲示板にて、このようなアナウンスがありました。
《ラ・ボエームは》パヴァロッティが最も愛したオペラです。本日の公演を氏に捧げます。
なんとなく会場全体にホロッとした空気が満ちました。
ワタシもパヴァロッティのロドルフォは大好きです。ゆうべは何度も、パヴァロッティによるボエームCDを聴きました。有名なだけに、普段は少々聴き飽きた感のあるオペラですが、パヴァ神が歌うと華やかさはもちろんのこと、青春の瑞々しさや郷愁がドッと胸にあふれてきます。