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再掲:《ヴォツェック》@新国立劇場11/23 [オペラ実演レポ]

※3/5(金)NHK「芸術劇場」で新国立歌劇場《ヴォツェック》が放送されましたので、再掲します。

◇関連記事リンク◇
バイエルン州立歌劇場の《ヴォツェック》(2008年11月初演)
ピーター・グロソップの《ヴォツェック》@Met in 1974


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(以下、2009/11/23記)
woz1.jpg 18日の公演をご覧になったkeyakiさんのレポによると「演出にブーイングがあった」のだそうです。
 どちらかというと義務感から観に行くことにしていたのですが、ブーイングと聞いたらいきなり好奇心が刺激されました。

 今回も予習ナシのぶっつけ本番。さすがに連日、耳新しい音楽を浴びるのは消耗しますが。
 前日の《カプリッチョ》の余韻にひたる間もなく、23日マチネの公演に行きました。

 《ヴォツェック》なんて……今は亡きご贔屓バリトンのピーター・グロソップが「歌いました」と自伝に書いていたからこそ、その存在を知ったようなもンなのです。そうでなければ興味なんて持たなかったし、今回もわざわざ新国まで足を運ばなかったと思います。

 すべてはグロ様を偲ぶため・・・

 なので、昨年の《リゴレット》の時と同様、「グロ様の声ならこうだったろうな~」とか「この難解な旋律、グロ様はちゃんと暗譜したのかな~」とか、いちいち「グロ様」「グロ様」で。細部まで真面目に鑑賞できたかどうかは甚だ疑問。

 あ、ブーイングはありませんでした。
 本日はカメラが入っており、そのせいかどうかは知りませんが、演出関係の人たちはカーテンコールに姿を現しませんでしたし。

 象徴的な演出でしたが、説明的でもあり、理解はしやすかったと思います。観客のほとんどは私と同じく《ヴォツェック》を観るのは初めてだったのではと想像しますが、日本人はこういうの好きだと思うし、おおむね好意的に受けとめられたのではないでしょうか。

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《ジークフリート》@新国立劇場2/11 -- ワーグナー実演デビュー [オペラ実演レポ]

sik1.jpg あっという間に1ヶ月が経ってしまいましたが、急ぎ記録しておきますと、実はついにワーグナー実演デビューを果たしたのです。

 演目は《ジークフリート》。
 新国立劇場にて。
 2/11(木)、初日でした。

 なんちゃってヴェルディアンにして、「ワーグナーは(長くて集中力が続かないから)苦手です!!」と言い続け、いくつもの公演やイヴェントはことごとくスルー。CDやDVDはブランク先生やアレンのものだけをコレクション目的で渋々購入。

 こんな私がなぜ、一度も音楽を聴いたことがなくストーリーも全く知らない《ジークフリート》を観に行く気になったのかと言えば、まぁいちばんの理由は、行けなくなった6月の《マイスタージンガー》@シンシナティの代償行動なんですけれども、mixiで超超良席超超お得な価格でゲットできたことが直接のきっかけ。

ワーグナーの楽劇で私が全曲制覇したのは《ローエングリン》と《ニュルンベルクのマイスタージンガー》の2作品だけです。こちらは1話完結なのでまだ気が楽ですが、それでも大雑把な楽譜を頭にインプットするのには時間と根気が要りました。

 一方、《ジークフリート》は「ニーベルングの指環」という一大叙事詩の一部分。序夜《ラインの黄金》・第1夜《ワルキューレ》・第2夜《ジークフリート》・第3夜《神々の黄昏》と、通しで演奏するなら4日間をかけるというとんでもない作品です。

 いわゆる「貴種流離譚」「ハイ・ファンタジー」で、秋葉ちっくなオタク臭がプンプンしますし、それも私がワーグナーを敬遠していた要素の一つ。もちろんファンタジーそれ自体は好きなのですが、文学や映画の領域だけで生息してもらいたいという変な思い込みもありました。

 なので、「指環」のストーリーを事前に勉強することもせず、音楽を予習することも全くなし。ぶっつけ本番で臨みました。
 昔は知らない作品をいきなり生鑑賞するのはちょっと怖かったのですが、昨年の《ムツェンスク郡のマクベス夫人》あたりから、このスリリングな鑑賞スタイルが逆に気に入ってしまいました。

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