アレンのベックメッサー＠『ニュルンベルクのマイスタージンガー』 [アレンの録音・映像鑑賞記]
嫌いとか拒否反応とかいうわけじゃないんですが、ワーグナーが苦手です。
どの程度苦手かというと、ﾜﾀｸｼご自慢のブランク先生コレクションの中に『ローエングリン』が２つもあるんですが、どちらも全曲通して聴いたことがないという……２幕目のブランク先生＠テルラムントが盛大にぐずるシーンはそれこそ擦り切れるほど聴いてますが……結婚行進曲の辺りまでは頑張ったこともあるけど、その後テルラムントが死んじゃったら急激に興味が薄れていったという……。
楽曲は美しくて迫力があると思いますが、なんか情熱が湧かないのね。だって（ウタコさん的に言えば）ハイテンションになれないんだもん。『リゴレット』や『トロヴァトーレ』みたいに笑えないでショ！（←それも違う）
……であるからして。
コレに兄さんが出てることは知ってたけど……
買うのはコレクションの最後の最後にしようと思ってたの。
高いしね。
か細い声の兄さんがよりにもよってワーグナーだなんて。
カネ返せ～!!ヽ(`Д´)ノ
ってなことにもなりかねんし。（注：“コジ”DVD、まだ観てない）
そうでなくても最近アレンに入れ込み過ぎているんで。No.１のブランク先生の目から涙が（´；ω；`）ﾌﾞﾜｯ とあふれているので、自重しなくちゃと心に誓っていた矢先……
煽られましたヽ(`Д´)ノ
演じ甲斐のある役の筆頭がベックメッサー!!（*ﾟДﾟ）
ﾜﾀｼがワーグナー苦手と知ってのイヤガラセですか!?
こ れ は 検 証 せ な ア カ ン 。
またタイミングよく、ふらっと立ち寄った山野楽器にそのDVDがあるもんだから。しかも「今日まで輸入盤は１割引」なんて言うもんだから。「（暫くは）アレンの為に金は使わん」と誓ったその舌の根も乾かんうちに、商品をむしりとってレジに突進してしまったのであります。
しかしですね……Total Time:292分ですよ。５時間ですよ、５時間！ それだけで気持ちが萎えます。
つうわけで、生粋ヴェルディアン＆アンチ・アレンのウタコどんを巻き込むことに。罵倒されながら鑑賞すれば睡魔にも抗えるし、オイシイ自虐ネタも生まれますヨ!?(`･ω･´)■序曲
かっこいい。昔、カラヤンので聴きましたよ(´ー｀)
そういや十代の頃はワーグナーの序曲や間奏曲に夢中になったものですが、いつから好みが変わっちまったんでしょう……？
■一幕
主役（ベン・ヘプナー）登場。ウタコどん、微妙に反応。外見が気に入ったらしいですね。
で、兄さんのベックメッサー登場。
声、小さっ……！
ポーグナーの声にかき消されてるじゃんかッ。ウタコが「アレンは期待を裏切らないな」と失笑するのが聞こえてくるが、まぁ相手が活きのいいパーペじゃ仕方がない。兄さんの声が小さいのは今に始まったことではないし、それよりも何なのだ、そのあからさまに悪代官な顔つきは!?
若い頃から人相の悪い兄さんですが、老いてますますその悪人顔に拍車がかかっていますな。
しかし、ベックメッサーいうたら笑いをとる役ドコロじゃないんですかね？ 年のせいか遠目には威厳があるし、神経質そうに動き回っているけど自慢してるほど面白くありませんよ？
声もあんまし出てないし、これまた「カネ返せ～ヽ(`Д´)ノ」なDVDになっちまうんですかね？
……と思っていたところ……
■二幕
しだいに本領発揮し始めた様子。お得意のドタバタ喜劇を繰り広げる兄さん。
ウタコの苦々しげな舌打ちが聞こえるが、
昔とった杵柄とやら
じーちゃんﾄﾞﾝｼﾞｮのセレナーデ♪
■三幕
二幕で（生温かく）ウケたのに気を良くしたか、一幕・二幕での発声練習の甲斐あって声が復活してきたのに調子づいたか、
次第に挙動は小動物的に。
ウタコの舌打ちが聞こえるが……
気分はすっかり「性格俳優」。
そして、ワーグナーの荘厳な歌合戦のテーマ音楽は……
兄さんの……
魅惑の……
下唇に……
吸い込まれていったのでありました……。
途中で何度か睡魔に襲われかけたけど、お陰で途中で止めることなく全曲制覇できましたヨ(`･ω･´) ｼｬｷｰﾝ
正直、兄さんひとりでハシャいでいるだけで、すご～く浮きまくってて、「ハマっている」とは言い難いんだが、ご本人は（ﾜﾀｸｼも）これがすごく気に入っているということなので。
いやいや、アレンは偉大です┐(´ー｀)┌
でもこれをきっかけにワーグナーを聴くようになるかどうかは微妙。このDVDも二回目以降は、アレンが出るシーンだけ観ることになる。確実に。
もう少し大人になったら良さもわかって、「ワーグナーをスルーしていてすいませんでした…(´･ω･`)」と土下座をすることになると思うんですけどねぇ……。
※ヴェルディアンのウタコどんは、途中で見事に寝てました。
-------------------------------
Die Meistersinger von Nürnberg／Richard Wagner
Hans Sachs: James Morris
David: Matthew Polenzani
Veit Pogner: Rene Pape
Eva: Karita Mattila
Sixtus Beckmesser: Thomas Allen
Magdalene: Jill Grove
Walther von Stolzing: Ben Heppner
Ein Nachtwachter: John Relyea
どの程度苦手かというと、ﾜﾀｸｼご自慢のブランク先生コレクションの中に『ローエングリン』が２つもあるんですが、どちらも全曲通して聴いたことがないという……２幕目のブランク先生＠テルラムントが盛大にぐずるシーンはそれこそ擦り切れるほど聴いてますが……結婚行進曲の辺りまでは頑張ったこともあるけど、その後テルラムントが死んじゃったら急激に興味が薄れていったという……。
楽曲は美しくて迫力があると思いますが、なんか情熱が湧かないのね。だって（ウタコさん的に言えば）ハイテンションになれないんだもん。『リゴレット』や『トロヴァトーレ』みたいに笑えないでショ！（←それも違う）
……であるからして。
コレに兄さんが出てることは知ってたけど……
買うのはコレクションの最後の最後にしようと思ってたの。
高いしね。
か細い声の兄さんがよりにもよってワーグナーだなんて。
カネ返せ～!!ヽ(`Д´)ノ
ってなことにもなりかねんし。（注：“コジ”DVD、まだ観てない）
そうでなくても最近アレンに入れ込み過ぎているんで。No.１のブランク先生の目から涙が（´；ω；`）ﾌﾞﾜｯ とあふれているので、自重しなくちゃと心に誓っていた矢先……
煽られましたヽ(`Д´)ノ
演じ甲斐のある役の筆頭がベックメッサー!!（*ﾟДﾟ）
ﾜﾀｼがワーグナー苦手と知ってのイヤガラセですか!?
こ れ は 検 証 せ な ア カ ン 。
またタイミングよく、ふらっと立ち寄った山野楽器にそのDVDがあるもんだから。しかも「今日まで輸入盤は１割引」なんて言うもんだから。「（暫くは）アレンの為に金は使わん」と誓ったその舌の根も乾かんうちに、商品をむしりとってレジに突進してしまったのであります。
しかしですね……Total Time:292分ですよ。５時間ですよ、５時間！ それだけで気持ちが萎えます。
つうわけで、生粋ヴェルディアン＆アンチ・アレンのウタコどんを巻き込むことに。罵倒されながら鑑賞すれば睡魔にも抗えるし、オイシイ自虐ネタも生まれますヨ!?(`･ω･´)■序曲
かっこいい。昔、カラヤンので聴きましたよ(´ー｀)
そういや十代の頃はワーグナーの序曲や間奏曲に夢中になったものですが、いつから好みが変わっちまったんでしょう……？
■一幕
主役（ベン・ヘプナー）登場。ウタコどん、微妙に反応。外見が気に入ったらしいですね。
で、兄さんのベックメッサー登場。
声、小さっ……！
ポーグナーの声にかき消されてるじゃんかッ。ウタコが「アレンは期待を裏切らないな」と失笑するのが聞こえてくるが、まぁ相手が活きのいいパーペじゃ仕方がない。兄さんの声が小さいのは今に始まったことではないし、それよりも何なのだ、そのあからさまに悪代官な顔つきは!?
若い頃から人相の悪い兄さんですが、老いてますますその悪人顔に拍車がかかっていますな。
しかし、ベックメッサーいうたら笑いをとる役ドコロじゃないんですかね？ 年のせいか遠目には威厳があるし、神経質そうに動き回っているけど自慢してるほど面白くありませんよ？
声もあんまし出てないし、これまた「カネ返せ～ヽ(`Д´)ノ」なDVDになっちまうんですかね？
……と思っていたところ……
■二幕
しだいに本領発揮し始めた様子。お得意のドタバタ喜劇を繰り広げる兄さん。
ウタコの苦々しげな舌打ちが聞こえるが、
昔とった杵柄とやら
じーちゃんﾄﾞﾝｼﾞｮのセレナーデ♪
■三幕
二幕で（生温かく）ウケたのに気を良くしたか、
次第に挙動は小動物的に。
ウタコの舌打ちが聞こえるが……
気分はすっかり「性格俳優」。
そして、ワーグナーの荘厳な歌合戦のテーマ音楽は……
兄さんの……
魅惑の……
下唇に……
吸い込まれていったのでありました……。
途中で何度か睡魔に襲われかけたけど、お陰で途中で止めることなく全曲制覇できましたヨ(`･ω･´) ｼｬｷｰﾝ
正直、兄さんひとりでハシャいでいるだけで、すご～く浮きまくってて、「ハマっている」とは言い難いんだが、ご本人は（ﾜﾀｸｼも）これがすごく気に入っているということなので。
いやいや、アレンは偉大です┐(´ー｀)┌
でもこれをきっかけにワーグナーを聴くようになるかどうかは微妙。このDVDも二回目以降は、アレンが出るシーンだけ観ることになる。確実に。
もう少し大人になったら良さもわかって、「ワーグナーをスルーしていてすいませんでした…(´･ω･`)」と土下座をすることになると思うんですけどねぇ……。
※ヴェルディアンのウタコどんは、途中で見事に寝てました。
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Die Meistersinger von Nürnberg／Richard Wagner
Hans Sachs: James Morris
David: Matthew Polenzani
Veit Pogner: Rene Pape
Eva: Karita Mattila
Sixtus Beckmesser: Thomas Allen
Magdalene: Jill Grove
Walther von Stolzing: Ben Heppner
Ein Nachtwachter: John Relyea
2007-04-08 11:26
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コメント(5)
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TITLE:
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ワーグナーの旋律は好きなので「トリスタン」や「楽曲版リング（歌無し）」なんかは良く聴きますが･･･劇は長いですからね～。生で見る場合は死に物狂い（ある意味で拷問）で起きてますが、ＤＶＤ等での鑑賞時は好きな部分のみです（チャプター機能バンザイ！）。
実際に聴いてないので何ですが、ワーグナーの楽劇の場合、アレンさんは演技の方が見応えありそうな印象ですね。歌い手としては、声量の点で厳しそうです。レンタルあたりで探してみようかなぁ･･･。
by K16 (2007-04-08 15:09)
TITLE: ベックメッサー素敵♪
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ワーグナー私も苦手です～。美しいと思う旋律はいくつもあるのに、ＣＤで全曲を通して聴けたのは「タンホイザー」だけです（＾_＾;）
>『リゴレット』や『トロヴァトーレ』みたいに笑えないでショ！
これは意外と大切な点かもしれませんよ。笑えないと息抜き出来ない（＝集中力が持たない）ですからね！
>DVD
この映像、私も見たことあります！そして、アレンのベックメッサーの空回りっぷりにたっぷり笑わせてもらいました。大好きです☆あまりに気に入ったのでお間抜けセレナーデだけ何度か見直してしまったくらい（＾＾）声が小さい？いえいえ、そこが良いんですよっ。
by Sardanapalus (2007-04-08 22:56)
TITLE:
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＞じーちゃんﾄﾞﾝｼﾞｮのセレナーデ♪
その時間帯寝てたけど、ｵﾓｼﾛそうだね。しかし其処に行き着くまでが、長いのよ。
三幕で、窓越しにアレンのすげーｷｮﾄﾞった顔が覗いた時、思わず「ﾌﾟ」と思ってしまった。ちぇっ。
by ウタコ (2007-04-08 23:47)
TITLE:
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ローエングリンもそうだけど、ワーグナーはバリトンのよさがわかってないですよねぇ。
by ぶどう (2007-04-09 15:42)
TITLE:
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■Ｋ１６さん
うわ～絶対生で観たくないです、ワーグナーは。DVDでも死ぬかと思いましたよ（アレンが出てない場面は）。
＞演技の方が見応えありそうな
仰る通りで（笑） しかも、その声量の無さがｳｹるのです。いまや強力な武器ですヨ!(`･ω･´) ｼｬｷｰﾝ
■サルダナさん
＞お間抜けセレナーデ
最高ですよね♪
ベックメッサーの歌の旋律がこれまた洒落臭くてマヌケで、焦って倍速（？）で歌うところなんて、「やればデキルじゃん、ワーグナー!!」なんて思っちゃったです。
■ウタコどん
ども。お付き合いサンクスコでした。
アナタいちばん笑えるシーンで寝てたのヨ。でもこちらも既に体力消耗してたから、ウケかたに覇気がなかったけどね。
アレンも成長したワ。既にミスター・ビーンやシムケンの領域と言っても過言ではない。感慨無量。
■ぶどうくん
『マイスタージンガー』に限って言えば、「こんなにオイシイ役をバリトンに与えてくれてありがとう、ワーグナー！」ですよ(*´∨｀)
でも確かに、ワーグナーの各声域の使い分け方はちょっと画一的な気がしなくもないですね（まぁそれを言ったらヴェルディだってけっこう画一的ですね）。
by しま (2007-04-09 22:53)