ピーター・グロソップの《ビリー・バッド》/マンガ編 [オペラ録音・映像鑑賞記]
ピーター・グロソップのビリー・バッドDVDがようやく手元に届きました!!
BBCによるこのTVオペラ、1966年の収録です。
巷では、ブリテンとピーター・ピアーズコンビの秘蔵映像という意味で話題になっているようですが、いやいや、私にとってはグロ様のお宝映像でございますとも!! よくぞ出してくれた、BBC!!
演目としての人気はそこそこですが、あまり映像化されていない《ビリー・バッド》。なのに、アレンとグロ様、わが三大贔屓バリトンのうち二人の映像を所有することができるなんて、幸せなことでございます。
残るはブランクしぇんしぇーだけだね!!(`・ω・´) ←無い、無い…;;;
さて、この映像。
グロ様の自伝にも、この時のブリテンとのちょっとした思い出が語られていました(⇒コチラ)。
グロ様、この時のブリテンのお褒めの言葉によっぽど感激したんでしょう。
な~んて、自伝のブリテンの章を締めくくっていますけれども。
でも、そのブリテン先生は、初演でタイトル・ロールを歌ったセオドア・アップマン⇒⇒にも「You certainly look like Billy!!」とか言ってるんですよね。
このBBCでの収録の際にも、アップマンの名前は当然のように上がったとのこと。起用されなかったのは、「ビリーを演じるには年をとっている」からとか。
ええと、アップマンは1920年生まれですので、この時すでに46歳。舞台でならともかくとして、TVではちょっとキツいですかね。
で、当時は若手30代だったグロ様が呼ばれたらしいのですが、ブリテンはこのキャスティングに最後までクヨクヨしており、フィッシャー=ディスカウ(*゚Д゚)にしたいとか何とか言っていたそうです。フィッシャー=ディスカウだって25年生まれですから、そんなに若かぁないんですけどねぇ。(というか、ビリーであの“痙攣”をやられたらたまんないので、実現しなくてよかったヨ…)。
そんなすったもんだの挙句に、このプロダクションのビリー役を射止めたグロ様。ブリテン先生に「I have finally found my Billy Budd」と言ってもらえたのだから、そりゃぁ嬉しかったでしょうね(*´∨`)
グロ様のルックスは、(おそらく)大先生の好みではないし、ヴェルディ臭い歌唱も隠しきれていないし、グロ様の何がお気に召したのかは謎なのですが、翌年のブリテン自身による《ビリー・バッド》でもまたタイトル・ロールに起用されています。
私自身も、グロ様のビリーがいちばん好き。アレンのビリーにも感動しましたが、あの弱々しい声でable seaman(熟練した船乗り)とゆーのはやっぱ無理があると思います;;;(←ビリーは合唱との相撲に負けちゃダメです)。
そんなグロ様のビリー・バッド、どんな作品なのか皆さんもご興味ありますでショ?
以前にご紹介したアレンちゃんヴァージョン(⇒コチラ)と比較しながら、オイシイところをご賞味ください。
※アレンの歌唱とは全く対照的な、"And farewell to ye, old Rights o' Man"の試聴ファイルも上げてみましたので、こちらも聴き比べてみてください。
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※画像にカーソルをのせるとセリフが出ます。マンガ感覚で読みましょう。
Macユーザの方、セリフが出なかったらお知らせください。メンテします。
■第1巻
1797年。イギリス戦艦<無敵号>相撲部屋に強制入門させれたビリー・バッド。
怖そうな兄弟子にからかわれて、一瞬、口がきけなくなりますが…
憧れのフォアトップマン関取の付き人に指名されて大はしゃぎ。
単純でわかりやすい性格のビリーは、“ベイビー”と呼ばれ、
船乗り大部屋力士たちのアイドルに。
しかし、衛兵長万年十両の兄弟子、クラッガートは……
突如甲板に生えたキノコのような青年の存在に心をかき乱され……
手下を使ってビリーを陥れようとする。
※サービスカット
おホモちっくな抱擁シーンがございませんので、代わりにセクシーなグロ様の寝顔をどーぞw
■第2巻
いよいよ海戦地方巡業ダ! 出稽古に張り切る力士たち。
しかし、あえなく敵を逃してしまう部屋の成績は散々……。
そこへ……。
ビリーが反乱を扇動している部屋の風紀を乱していると、クラッガートが嘘の密告。
親方ははじめは信じませんが、結局、ビリー本人に問いただすことに。
クラッガートの告発を受けるも、またもや口がきけなくなったビリー。
バタ……ッ!
「えっ……??」
「お、親方……。いぎなり倒れたダよ……」
「貧血だったんだっ。なんて不健康な!」
「力士が貧血なんて! これじゃ勝てるわけがないっ!! いやその前に、部屋の経営状態が疑われる。 何も食わせていないのがバレてしまう。 隠さなきゃっ! つか、その前に食わさなきゃ。 Ho~w? Ho~w? 」
菌類であることがバレたバリトンは……
飢えた力士たちの食料に……。
名場面。手錠のビリーエリンギ緊縛。
※サービスカット
おホモちっくな抱擁シーンが無いもので。
美形歌手のお顔を鑑賞されてはいかがですか?
同じバリトンならこちらのほうこそ“ビューティ”“ベイビー”の呼び名にふさわしい、
ミスター・レッドバーン役の、ジョン・シャーリー=カークです。
処刑の朝。ビリー・バッドは、菌類に生まれた運命を呪うことなく、
ヴィア親方に祝福の言葉を残して、チャンコ鍋の中に身を投じるのでした。
おしまい。
………苦情のたぐいは受け付けません。
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ピアーズ、グロソップの《ビリー・バッド》HMVにて発売中♪
Captan Vere : Peter Pears
Billy Budd : Peter Glossop
John Claggart : Michael Langdon
Mr. Redburn : John Sherley-Quirk
Ambrousian Opera Chorus
London Symphony Orchersra
Conductor : Charles Mackerras
※《ビリー・バッド》関連記事リンク
おホモちっく演目『ビリー・バッド』/ブリテン自作自演盤
トーマス・アレンの『ビリー・バッド』/マンガ編
まだまだやるゾ!『ビリー・バッド』/ウィーン国立歌劇場ライブ盤
サイモン・キーンリーサイドの『ビリー・バッド』 and other four Billys
BBCによるこのTVオペラ、1966年の収録です。
巷では、ブリテンとピーター・ピアーズコンビの秘蔵映像という意味で話題になっているようですが、いやいや、私にとってはグロ様のお宝映像でございますとも!! よくぞ出してくれた、BBC!!
演目としての人気はそこそこですが、あまり映像化されていない《ビリー・バッド》。なのに、アレンとグロ様、わが三大贔屓バリトンのうち二人の映像を所有することができるなんて、幸せなことでございます。
残るはブランクしぇんしぇーだけだね!!(`・ω・´) ←無い、無い…;;;
さて、この映像。
グロ様の自伝にも、この時のブリテンとのちょっとした思い出が語られていました(⇒コチラ)。
グロ様、この時のブリテンのお褒めの言葉によっぽど感激したんでしょう。
ブリテン先生ご本人が認定した「真のビリー・バッド」はボクちゃんなの。誰が何と言おうと、絶対に絶対にそうなんデスっ!!(`・ω・´)
(ヨークシャー産エリンギ語訳)
な~んて、自伝のブリテンの章を締めくくっていますけれども。
でも、そのブリテン先生は、初演でタイトル・ロールを歌ったセオドア・アップマン⇒⇒にも「You certainly look like Billy!!」とか言ってるんですよね。
このBBCでの収録の際にも、アップマンの名前は当然のように上がったとのこと。起用されなかったのは、「ビリーを演じるには年をとっている」からとか。
ええと、アップマンは1920年生まれですので、この時すでに46歳。舞台でならともかくとして、TVではちょっとキツいですかね。
で、当時は若手30代だったグロ様が呼ばれたらしいのですが、ブリテンはこのキャスティングに最後までクヨクヨしており、フィッシャー=ディスカウ(*゚Д゚)にしたいとか何とか言っていたそうです。フィッシャー=ディスカウだって25年生まれですから、そんなに若かぁないんですけどねぇ。(というか、ビリーであの“痙攣”をやられたらたまんないので、実現しなくてよかったヨ…)。
そんなすったもんだの挙句に、このプロダクションのビリー役を射止めたグロ様。ブリテン先生に「I have finally found my Billy Budd」と言ってもらえたのだから、そりゃぁ嬉しかったでしょうね(*´∨`)
グロ様のルックスは、(おそらく)大先生の好みではないし、ヴェルディ臭い歌唱も隠しきれていないし、グロ様の何がお気に召したのかは謎なのですが、翌年のブリテン自身による《ビリー・バッド》でもまたタイトル・ロールに起用されています。
私自身も、グロ様のビリーがいちばん好き。アレンのビリーにも感動しましたが、あの弱々しい声でable seaman(熟練した船乗り)とゆーのはやっぱ無理があると思います;;;(←ビリーは合唱との相撲に負けちゃダメです)。
そんなグロ様のビリー・バッド、どんな作品なのか皆さんもご興味ありますでショ?
以前にご紹介したアレンちゃんヴァージョン(⇒コチラ)と比較しながら、オイシイところをご賞味ください。
※アレンの歌唱とは全く対照的な、"And farewell to ye, old Rights o' Man"の試聴ファイルも上げてみましたので、こちらも聴き比べてみてください。
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※画像にカーソルをのせるとセリフが出ます。マンガ感覚で読みましょう。
Macユーザの方、セリフが出なかったらお知らせください。メンテします。
■第1巻
1797年。
怖そうな兄弟子にからかわれて、一瞬、口がきけなくなりますが…
憧れの
単純でわかりやすい性格のビリーは、“ベイビー”と呼ばれ、
親方ヴィアは、マジメな人です。
しかし、
突如甲板に生えたキノコのような青年の存在に心をかき乱され……
手下を使ってビリーを陥れようとする。
※サービスカット
おホモちっくな抱擁シーンがございませんので、代わりにセクシーなグロ様の寝顔をどーぞw
■第2巻
いよいよ
しかし、
そこへ……。
ビリーが
親方ははじめは信じませんが、結局、ビリー本人に問いただすことに。
クラッガートの告発を受けるも、またもや口がきけなくなったビリー。
バタ……ッ!
「えっ……??」
「お、親方……。いぎなり倒れたダよ……」
「貧血だったんだっ。なんて不健康な!」
ブリテンお得意。テノール狂乱。
「力士が貧血なんて! これじゃ勝てるわけがないっ!! いやその前に、部屋の経営状態が疑われる。 何も食わせていないのがバレてしまう。 隠さなきゃっ! つか、その前に食わさなきゃ。 Ho~w? Ho~w? 」
菌類であることがバレたバリトンは……
飢えた力士たちの食料に……。
名場面。
"And farewell to ye,
old Rights o' Man"
※サービスカット
おホモちっくな抱擁シーンが無いもので。
美形歌手のお顔を鑑賞されてはいかがですか?
同じバリトンならこちらのほうこそ“ビューティ”“ベイビー”の呼び名にふさわしい、
ミスター・レッドバーン役の、ジョン・シャーリー=カークです。
ヴィア親方に祝福の言葉を残して、チャンコ鍋の中に身を投じるのでした。
おしまい。
………苦情のたぐいは受け付けません。
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ピアーズ、グロソップの《ビリー・バッド》HMVにて発売中♪
Captan Vere : Peter Pears
Billy Budd : Peter Glossop
John Claggart : Michael Langdon
Mr. Redburn : John Sherley-Quirk
Ambrousian Opera Chorus
London Symphony Orchersra
Conductor : Charles Mackerras
※《ビリー・バッド》関連記事リンク
おホモちっく演目『ビリー・バッド』/ブリテン自作自演盤
トーマス・アレンの『ビリー・バッド』/マンガ編
まだまだやるゾ!『ビリー・バッド』/ウィーン国立歌劇場ライブ盤
サイモン・キーンリーサイドの『ビリー・バッド』 and other four Billys
2008-06-07 18:38
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コメント(8)
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笑わせていただきました^^+++
アレンのマンガ編もおもしろかったですですけど・・
by edc (2008-06-07 23:42)
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相撲部屋版ビリー・バッド面白すぎです。
昔、相撲部屋版のシェークスピアの「お気に召すまま」を見ましたがそれ以来の面白さです。
by kazu (2008-06-08 00:09)
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久しぶりに力作ですね(笑)
次回作待ってます。
2枚目のグロ様、若くてかわいいですね~w
by ぶどう (2008-06-08 08:17)
TITLE: edcさん
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■edcさん
毎度くだらなくて恐れ入ります;;;
当初はアレンのマンガ編とセリフもすべて統一するつもりだったんですが。
アレン編はMacだとセリフが見えませんね;;;
by しま (2008-06-08 12:02)
TITLE: kazuさん
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■kazuさん
>相撲部屋版のシェークスピアの「お気に召すまま」
それ、すごく気になるんですけど。
そういう公演があったんですか?
by しま (2008-06-08 12:06)
TITLE: ぶどうくん
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■ぶどうくん
そーなのです。このDVDでのグロ様、すごくカワイイしカッコイイのよ。
グロ様のセクシーな胸毛から目が離せません(`・ω・´) シャキーン
アレンのビリーがいかにブサイクか痛感したワ!!
by しま (2008-06-08 12:12)
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面白かったです。
その他大勢の合唱団に、埋没せず、すっごく目立ってますね。これ、オペラ歌手の必須条件ですね。
>ジョン・シャーリー=カーク
コレッリかとおもった...背も高いのかな....
>Macだとセリフが見えませんね;
今回のグロ様相撲部屋バージョンも写真にカーソルを持って行くと台詞があるんですよね。
alt=""ではなくて title=""にして下さると、ウィンドウズでもマックでも見えるので、次回から、面倒でもぜひtitle=""にしていただくと嬉です。
by keyaki (2008-06-08 23:28)
TITLE: keyakiさん
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■keyakiさん
>オペラ歌手の必須条件
グロ様は声もお顔もデッカイですから~(*´∨`)
顔だけは目立つけど、声は合唱に埋没する兄さんとはエラい違いですw
グロ様、身長もあるんですが、さすがにライモンディほどタッパがあるわけではないと思います。
>ジョン・シャーリー=カーク
彼は小顔&小柄。デカ声でもない三重苦です(笑)
>title=""
ありがとうございます。時間がある時に直しておきますネ。
ちょうどあっちのネタも手直ししたいと思っていました。
by しま (2008-06-09 00:09)