アレンの《ラ・ボエーム》もオンデマンド・ストリーミング――部分的に(笑) [オペラの話題]
ロイヤル・オペラ・ハウス(ROH)のサイトの、《ドン・ジョヴァンニ》のオンデマンド・ストリーミングが話題になっておりました。
期待していた割にはケチくさく、音質も画質も良くなかったというオチがついていたものの、なかなか画期的な試み。ネット環境さえ整っていれば、DVDになる前にタダで話題の公演が観れちゃうんですから。
本来なら、劇場に足を運んでもらって直にお金を落として盛り上がってもらいたいはず。宣伝用のクリップを貼る程度なら昨今は当たり前でしょうけれども、まるまる一公演を見せちゃうなんて、ものすごい大盤振る舞いだと思います。
チューリッヒ中央駅でのTVオペラの成功例も記憶に新しいですし、オンデマンド・ストリーミングによるオペラ鑑賞の機会は今後ますます増えていくでしょう。インターネット進出によって、オペラ界がどのように変化していくのか、ファン層がどのように広がっていくのか、とっても気になるところであります。
気になってはいるものの、
「ウチで応援しているじーちゃんにはあんまり関係ないわよね……。ネットどころか、今時TVの悪口を言っちゃうくらい時代錯誤なじーちゃんだもの……。公式サイトだって当然ながら作ってないしサ……(´・ω・`)」
な~んて、ちょっとイジケていたんですけど。
りょーさんのブログで話題になっていたので、クーラとハーフヴァーソン目当てでROHビデオのページに飛んでみました。
そしたら、あらま、あるじゃないの~!! 若き日のアレンが“ふさふさ”やってる《ラ・ボエーム》のクリップが~(*´∨`)
たった3分足らずの、既に商品化されちゃった20年前26年前の映像の使いまわしですけど、でも立派なオンデマンド・ストリーミングでしょー。(←苦し紛れ)
たまたま10/18まで、この演出の《ラ・ボエーム》を上演していましたからね。たったの4公演でしたし、わざわざ新しいビデオを作る暇も金もねーよってな理由で、この映像を使ったにすぎないんでしょうけどー。
もう公演も終わっちゃってるので、そのうち消えちゃうと思いますけど;;;
でもお陰さまで、私も(アレンも)、オペラ界の旬の話題にからむことができたってわけ♪ 1ステップ出遅れがちなのは、まぁいつものことなんですけどね(笑)
人気のDVDですが、まだの方がいらっしゃったら是非ともご覧になってみてね。酸欠で倒れる寸前(?)のニール・シコフ(ロドルフォ)のイッパイイッパイな歌唱と、イレアナ・コトルバス可憐なミミを聴けます。
↑の画像の“熊男”ことコッリーネに扮するのはグウィン・ハウエル。
この演出の初代マルチェッロだったピーター・グロソップと、初演時からコッリーネを歌っているベテランです。
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関連記事リンク
◇新旧のROH《ラ・ボエーム》-- レビューが出てます
◇ROHの《ラ・ボエーム》 -- アレンの“ふさふさ”マルチェッロ
◇チューリッヒ中央駅の《椿姫》 -- “イベント”というより、むしろ堂々たる“上演”
期待していた割にはケチくさく、音質も画質も良くなかったというオチがついていたものの、なかなか画期的な試み。ネット環境さえ整っていれば、DVDになる前にタダで話題の公演が観れちゃうんですから。
本来なら、劇場に足を運んでもらって直にお金を落として盛り上がってもらいたいはず。宣伝用のクリップを貼る程度なら昨今は当たり前でしょうけれども、まるまる一公演を見せちゃうなんて、ものすごい大盤振る舞いだと思います。
チューリッヒ中央駅でのTVオペラの成功例も記憶に新しいですし、オンデマンド・ストリーミングによるオペラ鑑賞の機会は今後ますます増えていくでしょう。インターネット進出によって、オペラ界がどのように変化していくのか、ファン層がどのように広がっていくのか、とっても気になるところであります。
気になってはいるものの、
「ウチで応援しているじーちゃんにはあんまり関係ないわよね……。ネットどころか、今時TVの悪口を言っちゃうくらい時代錯誤なじーちゃんだもの……。公式サイトだって当然ながら作ってないしサ……(´・ω・`)」
な~んて、ちょっとイジケていたんですけど。
りょーさんのブログで話題になっていたので、クーラとハーフヴァーソン目当てでROHビデオのページに飛んでみました。
そしたら、あらま、あるじゃないの~!! 若き日のアレンが“ふさふさ”やってる《ラ・ボエーム》のクリップが~(*´∨`)
たった3分足らずの、既に商品化されちゃった
画像をクリックすると、この動画のページに飛びます。
たまたま10/18まで、この演出の《ラ・ボエーム》を上演していましたからね。たったの4公演でしたし、わざわざ新しいビデオを作る暇も金もねーよってな理由で、この映像を使ったにすぎないんでしょうけどー。
もう公演も終わっちゃってるので、そのうち消えちゃうと思いますけど;;;
でもお陰さまで、私も(アレンも)、オペラ界の旬の話題にからむことができたってわけ♪ 1ステップ出遅れがちなのは、まぁいつものことなんですけどね(笑)
人気のDVDですが、まだの方がいらっしゃったら是非ともご覧になってみてね。酸欠で倒れる寸前(?)のニール・シコフ(ロドルフォ)のイッパイイッパイな歌唱と、イレアナ・コトルバス可憐なミミを聴けます。
↑の画像の“熊男”ことコッリーネに扮するのはグウィン・ハウエル。
この演出の初代マルチェッロだったピーター・グロソップと、初演時からコッリーネを歌っているベテランです。
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◇チューリッヒ中央駅の《椿姫》 -- “イベント”というより、むしろ堂々たる“上演”
タグ:ROH
2008-10-23 01:08
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コメント(19)
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この間ドン・ジョヴァンニをのぞきにいったら、まあ、あのボエームもあるじゃないですか。なんだかうれしくなりました。新しいものばかりではなく、古くても定番、名演は載せてほしいです!
by euridice (2008-10-23 08:13)
しまさん、私もしっかり気づいて見ましたよ。
とりあえず、保存もしました。
うなだれながら、最後はボロカーテンを閉める演出も同じなのかしら....
by keyaki (2008-10-23 09:46)
時代錯誤かもしれませんが自分はストリーミングビデオで映画、テレビ番組、当然オペラも観ようとは思わないのです。やはり画像サイズが小さいのとPCの音響がネックになります。バイロイトのマイスタージンガーもその理由(そして値段が高かった)でパスしました。来年辺りはオペラ、映画鑑賞用にホームシアターを計画してたのですがこの不況のせいでどうなるやら。。。
by 蘭丸 (2008-10-23 15:04)
おや!
このボエームのクリップは公演の内容がしっかり見られてイイですね^^ええ、立派なオンデマンドストリーミングです( ̄‥ ̄)=3 。これは名演ですよね~。私の初ボエーム映像も当然?これでした。グエン・ハウエルも好きなんですよん♪
あんなヘナチョコ記事ですけど、それでしまさんがこのクリップを見つけられたのなら、いいことをした~♪
by りょー (2008-10-23 22:18)
euridiceさん
こんばんは。外国語のサイトはなるべく奥深くに行かないようにしているので、今の今まで気づきませんでした;;; 危うく見過ごすところでしたよ。
プロダクションの歴史から言って、このボエームはROHの定番中の定番なんでしょう。この映像を観て「あ、あのボエームだ」なんて言って、足を運ぶ人が多いのかも。
by しま (2008-10-24 00:07)
keyakiさん
こんばんは。
>とりあえず、保存もしました。
え、こんなモノも!?
まぁ確かに、短い中にうまくまとめられていますし、“ロドルフォ”比べにももってこいかもしれませんね。
>最後はボロカーテンを閉める演出も同じなのかしら
同じなんじゃないでしょうか? ヌードモデルだって健在ですもん♪ 実演を観た方に聞いてみようかな。
by しま (2008-10-24 00:14)
蘭丸さん
時差を無視して、こんばんは(笑)
>自分はストリーミングビデオで映画、テレビ番組、当然オペラも観ようとは思わないのです。
今後オンデマンド配信が定着したとしても、実演鑑賞と同じ位置付けで語られることはないでしょうね。そうなったら、困ります~(笑)
やはり「宣伝」のためなんだろうと思うのですが、そのわりにはROHのドンジョの大盤振る舞い。私の古臭い価値観を凌駕した試みに、けっこうショックを受けているところなんです。
あ~ぁ、このままじーちゃんと一緒に前時代の人間として生きるのかしらー(私もTV嫌いだし・・・)。
by しま (2008-10-24 00:24)
りょーさん
こんばんは。
>しまさんがこのクリップを見つけられたのなら、いいことをした~♪
りょーさんの記事に誘われて、久しぶりにハーフヴァーソンネタでもと思ったのですが、兄さんの動画を見つけてしまったからにはスルーはできません(笑)
つか、みんなとっくに気付いていたのね。水臭いなぁ、教えてヨ~・゚・(つД`)・゚・(←アンタが鈍感すぎるんじゃ!!)
ネットでの活動範囲の狭い私をクリックさせてくださったんですから、それだけりょーさんの記事が魅力的だったんです。ありがとうございました。
by しま (2008-10-24 00:35)
はじめまして。オペラつながりで来ました。
コヴェントガーデンの『ボエーム』は、大学図書館にあったLDで視ましたが、トーマス・アレンが出演していたのには気がつきませんでした。
自分の声質はバリトンなのに、テナー・フェチなもので(^^;
アレンはムーティ指揮、スカラ座の「ドン・ジョヴァンニ」(こちらもLD鑑賞)が印象的でした♪
by ドクターT (2008-10-24 01:24)
ドクターTさん
はじめまして。コメントをありがとうございます。
そうなんです、このボエームにはアレンが出演しているんです~♪
テノールあってのプッチーニですし。プロッティやシエピがお好きとのことですから、全く対極にあるアレンの声では、ドクターTさんがお気付きにならないのも無理ないかも、ですねぇ(笑)
シコフのロドルフォはいかがでしたか? テノール好きの方の感想、お伺いしたいです。
>ムーティ指揮、スカラ座の「ドン・ジョヴァンニ」
ははは…ファンの私も「いろんな意味で」印象深い映像なんですよ~(笑)
私にとってのドンジョNO.1は、やはりシエピです。いくらアレンのファンでも、こればかりは…。
こんな感じで、全てをアレンにこじつけながらオペラ談義やってます。よろしければ、また遊びにいらしてくださいね♪
by しま (2008-10-25 01:22)
レスありがとうございます。
合唱をやっている身といたしましては、やはり参考になる発声の人に惹かれますね。
ただ、バリトンは演技力でカバーできる面も大きくて、アレンの「ドン・ジョヴァンニ」は中々良かったですよ。シエピは別格としても(^^)
演出もなかなか美しいかったのですが、ムーティのアップがやたら多いのが…
天然記念物のクライバーならともかくネ。嫌いじゃないけど(^^;
シコフは… 仰るとおり、いっぱいいっぱいでしたね…
グルベローヴァと共演した「椿姫」でも、技術・声ともにイマイチで、「なんでこんな人が有名なんだ?」と思ってたら、曲名を忘れましたがyoutubeでなかなか良い歌唱をしてるのを見つけて、良いときもあったんだなと見直しましたが(^^)
by ドクターT (2008-10-25 05:14)
ドクターTさん
>ムーティのアップがやたら多い
そうそう、多いですよね~。
「主役を無視してムーティかいっ!!」なんて突っ込みたくなる瞬間もありましたw
シコフは、あのテンションの高さは好きなんですが、言われてみれば「こ、これは…!!」と唸らされるような歌唱を聴いたことはないですねぇ。
いつも「ウケる」ために聴いているというか…;;;
録音や映像として残っているものが、必ずしもその人の最高のパフォーマンスであるとは限らないですもんね。レコード会社が商売っ気を出して目をつけた時には既に最盛期を過ぎていた、なんてこともあるでしょうし。
そんなところにもオペラのネット進出の意義があるのかな。まぁ手軽なぶん、玉石混交になるリスクもありますけど。
シコフの「なかなか良い」YouTube、よろしければ教えてください♪
by しま (2008-10-25 18:23)
しまさん
実はこの映像を視たのが10数年前で、まだオペラを見始めたばかりでした。
それで、シコフ以前に聴いたロドルフォの録音が、パヴァロッティ、ジーリ、ベルゴンツィ、クラウスというそうそうたるメンバーで、連中を基準にしてしまったから、当時シコフについてはあまり良い印象を持っていなかったようです。
今、改めて聴き直したら悪くないし、この曲に関してはカレーラスやドミンゴなんかよりも良いかなとも思います。
ただ、ちょっと響きをアゴに下ろしたような声の出し方は、この曲には合わないかな。
こちらの「星も光りぬ」は、ちょっとヴィヴラートがきつい箇所もあるけど、
なかなか丁寧な歌い方で、高音の輝きもなかなか良いと思います♪
http://jp.youtube.com/watch?v=80CPwALR7ZQ
by ドクターT (2008-10-25 21:03)
ドクターTさん>
シコフのカヴァラドッシ、ありがとうございます。
56歳当時の歌声なんだそうですが、すばらしいですねぇ。映像のロドルフォと比較してもつややかな声です。ボエームの時は真っ青な顔をして倒れそうでしたし、汗もいっぱいかいて、あれは具合が悪かったんでしょうね・・・。
>ヴィヴラートがきつい
あら、ドクターTさん。拙宅で「ヴィブラート」なんて仰ったら、ネタが止まらなくなりますよ?(笑) 私はヴィブラート・フェチなのです♪
>シコフ以前に聴いたロドルフォの録音が、パヴァロッティ、ジーリ、ベルゴンツィ、クラウス
素晴しい鑑賞歴をお持ちなんですね。そういえば私はクラウスのロドルフォを聴いたことがありません。
普段はバリトンばかりに注目をしていますが、私もたまにはテノール中心にボエームを聴かなくっちゃ。
by しま (2008-10-25 23:14)
いえいえ、ヴィヴラートには許せる、というか、むしろやって欲しいものと、「ゆ、ゆるせまセン! 殺しマス!」というものがありますから(笑)
取りあえず、日本のおばちゃんソプラノにありがちな、音の上下の幅が大きく、しかも♭気味のものは当然後者です(^^;
やって欲しいのは、音程の上下の幅が狭くて、フレーズの終わりにかけて♯気味にかけるものですね(^o^)
クラウスは、ボエームは自分の声質に合わないと、早々にレパートリーから外して、コンサートや録音でしか歌いませんでしたから、聴かれてない方が、むしろ当然かなと(^^;
珍しい30代のクラウスの映像をどうぞ。
シコフみたいに、このアリアを半音下げで歌うケースは多いけど、
半音上げで歌うのは…
http://jp.youtube.com/watch?v=qYxlsL8Gxjk
by ドクターT (2008-10-26 22:19)
ドクターTさん>
>音の上下の幅が大きく、しかも♭気味のものは当然後者です(^^;
おおお、なんだか趣味が合いますね!!(笑)
拙宅にはヴィブラート愛好家が何人も集っていますので、また熱く語ってみましょうか♪
>クラウス
すごい…。
しっかし、音程というのは大事ですねぇ。クラウスの歌い方もあるでしょうけど、半音上げただけでずいぶん軽々しく聴こえます(笑)
Di quella piraもC#だそうで…う~ん…(^^;
by しま (2008-10-27 00:44)
>拙宅にはヴィブラート愛好家が何人も集っていますので、また熱く語ってみましょうか♪
東京には時々行くので、ぜひぜひ♪
もっとも、来月は平日ですが(^^;
>クラウスの歌い方もあるでしょうけど、半音上げただけでずいぶん軽々しく聴こえます(笑)
基本的にナンパの歌ですから軽いのは構わないけど、どうもクラウスが歌うと生真面目すぎて(笑)
by ドクターT (2008-10-27 21:13)
ドクターTさん
あ、すみません。拙宅とはブログのことで、熱く語るとは「ブログのネタにする」って意味ですw
着物のオフ会は時々やっていますけどね♪
by しま (2008-10-28 00:33)
そうですか、一瞬、ハイソなサロンみたいのものを想像して、
「どえらい人とお知り合いになってしまったな~」
とビビッてましたが、ホッとしました(^^)
いつか、生着物姿も見たいものです(^o^)
by ドクターT (2008-10-28 23:13)