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【アレンの動画追加】こんな舞台でした! -- ボリショイ劇場《ばらの騎士》 [アレンの話題]

※4/17 kasitankaさんが紹介してくださったロシアのTV番組『ボリショイの切符』で初日の舞台の様子が取り上げられました。アレンも映っていますので追記します。

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 サー・トーマス・アレンの出演したボリショイ劇場の《ばらの騎士》。遅くなりましたが初日の様子や公演について、断片的に得られた情報をまとめておきます。

bolishoibara2.jpg


 kasitankaさんに紹介していただいたロシア語のレビューやTVのニュース映像を見た限りでは、舞台は「大成功」と言ってよいのではないかと思います。

 「ばら」はもとより、リヒャルト・シュトラウスの作品じたい、ロシアで演奏されたことはあまりなかったとの事。「歴史的な理由」とありますので、ドイツもの=ナチを連想させるということで敬遠されていたんだと思います。でも良い芸術を求める気持ちはどこの国であっても同じで、観客の反応はとてもポジティブ。スタンディングオベーションも起こったとか。(⇒こちら

 初日のレビューは私もざざーっと目を通してみたのですが、初お目見えの演目ということで、作品の成り立ちやストーリーについて説明する内容のものが多かったです。

 次にスティーブン・ロウレスの演出について。幕によって時代設定が変わるというのは目新しいですものね。。

bolshoi allen2.jpg それから、キャストの起用について。
 ボリショイの「ばら」のキャストは、いわゆるAキャストとBキャストに分かれていて、Aは主に外国人ソリスト組み。Bはロシア人(ボリショイの若手だそう)組みです。

 アレンはもちろんAキャスト。
 その他の顔ぶれも、メラニー・ディーナー(元帥夫人)、アナ・ステファニー(オクタヴィアン)、スティーブン・リチャードソン(オックス男爵)と、オイシイところはみな外国人のゲスト歌手です。(英国人率が高いですね)

 ボリショイでの歴史的プレミエなのに…と、この配役にツッコミを入れた記事も多く目にしました。

 インタビューでその質問をぶつけられたヴァシリー・シナイスキー(ボリショイ劇場の音楽監督)は、「それは自然なプロセスです。次の公演ではロシア人歌手が主な役を歌いますし、何の問題もありませんよ。ボリショイの歌手にもシュトラウスのオペラを歌った経験のある者はたくさんいますからね」と答えています。(⇒こちら

 余談ですが、初日はシナイスキーが指揮棒を振る予定だったのが、急な発熱の為、アレクサンドル・ソロヴィエフに交代したそうです。

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 ※4/17追記
 ロシアのTV番組『ボリショイの切符』でこの舞台の様子が取り上げられました。アレンもちょこっと映っています。2幕の父娘ゲンカのシーン。
 画像をクリックするとYouTubeに飛びます。アレンの登場は5:40あたりから。


bolshoi allen3.jpg

 ファニナル最大の見せ場(笑)はここですもんね。アレンの皿の割りっぷり、目立とう精神旺盛で見ていて胸がスカっとしますな!
 このあとオックスに「破談にしないで」と擦り寄るところも見たかったな。DVD化を希望します!

 8分程度のダイジェストなのですが、1~3幕を通して舞台セットの真ん中に大きな時計が掛かっているのが気になります。1幕ではよくわかりませんが、おそらく早朝の時刻をさしていて、2幕では1時40分頃。そして3幕の女声三重唱では12時にむかって長針が刻々と進んでいるのがうかがえます。
 演出上の大きな意味があるに違いない。やはりDVD化を切に希望。


 YouTubeには1幕~3幕、それぞれの長めのダイジェストもUPされていますが、アレンのファンとしては残念ながら、Bキャストのほうでした。DVD化はAキャストを切実に希望!(そのほうが絶対に売れるし)

 ファニナル登場の2幕の動画を貼っておきます。このファニナル(ミヒャエル・クプファーって読むんですかね)も声はなかなか良いですが、このブログに貼られたからには、そのお姿はまるごとアレンに脳内変換されることになります。ごめんよ。



 ・“Кавалер розы” 第1幕
 ・“Кавалер розы” 第3幕(←え~! カツラ脱がないの!?)

 アレンや他のAキャスト歌手については、kasitankaさんがノーヴィエ・イズベスチヤ紙のレビューを翻訳してくださいました。こちらのコメント欄に投稿してくださったものを転載します。

ボリショイのキャステイングは全てが高い賞賛に値するものだった。特に女性陣が素晴らしかった。

(中略)

オックスを演じたリチャードソンも素晴らしかった。滑稽でうぬぼれたキャラクターを、深く、素晴らしいドイツ語の発声で演じていた。

ファニナルを演じたリチャードソンと同国人のサー・トーマス・アレンはその声楽へのアカデミックな貢献でサーの称号を授けられているのだが、その女王の判断に疑いを抱かせないものだった


 ありがとうございます。
 ファニナル、小さな役ですが、アレン曰く「ベックメッサーの短縮版」ということで、ボリショイでもコミカルに楽しんで演じたものと思われます。
 モスクワの皆さんのお眼鏡にかなったのであれば、ファンとしてもこの上なく幸せ。

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Conductor Vassily Sinaisky
Alexander Soloviev
Marschallin Melanie Diener
         Yekaterina Godovanets
Baron Ochs Manfred Hemm
         Stephen Richardson
Octavian Alexandra Kadurina
       Anna Stephany
Faninal Thomas Allen
      Michael Kupfer
Sophie Lyubov Petrova
Alina Yarovaya
Marianne Leitmetzerin Irina Udalova
               Darya Zykova
Valzacchi Marat Gali (Galiakhmetov)
        Jeff Martin
Annina rina Dolzhenko
      Xenia Vyaznikova
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関連記事リンク
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コメント 6

galahad

まあステキじゃないですか。 お皿割りも豪快で、破片が目に入らないかとよけいな心配までしてしまいます。 これほんとお衣装もいいですよね。
by galahad (2012-04-18 21:59) 

kasitanka

アレン様が歌ってるところが見れて私もうれしかったです。
さすがの存在感、もう、これだけで笑ってしまいましたwほんとに気持ちがいいことw

それにしても、3月にヴァランシエンヌさんのところでニキーチンの「オランダ人」つながりでお話させていただいて、4月にご贔屓様がちょうどロシアで公演だなんて♪
顔デカ談義の偶然がなければ私もここまで「ばら騎士」追いかけなかったと思うんでけどね(笑、おかげで私もロシアでのシュトラウスとかいろいろ勉強になりました。
何だか、しまさんとはミョウな(笑)、ご縁を感じたりして、、、(勝手にw)
どうぞ、今後とも宜しくです~♪

by kasitanka (2012-04-19 00:09) 

ヴァランシエンヌ

「ばら」大好き&ボリショイは私のゴヒイキさんのデビュー劇場でもありますから、私にとっても見過ごせないトピックで、自分の所でもまとめたいぐらいだったんですけど、
ヘタレな私のロシア語力では、絶対にここまで探求するのはム・リだったので、kasitankaさんに細かい記事の紹介して頂いて、それをしまさんがまとめて下さったお陰で、私もロシアと「ばら」の上演史、更にシュトラウスの関係については、本当に勉強になりました。
お二人には私からも、お礼を申し上げます。顔デカ談義がこんな繋がりを…と思うと、場を提供したものとしても感無量です(笑)
ありがとうございましたm(__)m

アレン、さすがに存在感たっぷりですね。私もDVD化、若しくはTV放送を切に希望、もちAキャストでね(笑)
by ヴァランシエンヌ (2012-04-19 15:37) 

しま

■galahadさん
破片、ものすごく飛び散ってますよね(笑)
なかなか派手な演出。
衣装もオモシロくて、いちばん気に入ってるのは1幕のイタリア人歌手の衣装です。
by しま (2012-04-20 00:50) 

しま

■kasitankaさん
ボリショイのばらでは本当にお世話になりました。この記事はkasitankaさんが書かれたようなものです!

そう、私もすごくご縁を感じていまして(笑)
ジェーニャに感謝ですね!

ワーグナーは門外漢なので、他所様ではあえてコメントを控えているんです。無知なくせにシラケさせてはいけないし。
そのままだったらkasitankaさんにお声がけすることもなかったと思うんですけど、なにしろ顔デカ談義となると黙っていられない性分でしょう(笑)
アレンもお顔おっきいですからw(そのワリには大声じゃないがw)

お知り合いになれてよかった♪
基本イタオペの話しかしない私ですが、ロシアものも好きなので、これからもいろいろと教えてくださいね!
by しま (2012-04-20 01:02) 

しま

■ヴァラリンさん
いや~今回はヴァラリンさんの通報にも頼りっぱなしで・・。本当にありがとうございました。

ばらがロシアで殆ど上演されていなかったなんてびっくりでしたね。理由を知れば納得なんですが、アレンの追っかけ以外にも話題が広がって興味深かったです。これもオペラを聴く楽しみの一つですね。

>顔デカ談義がこんな繋がりを…と思うと、場を提供したものとして
っていうか、ヴァラリンさん、実は私を釣ったでしょう?(笑)

これからも皆さん、どうぞよろしく!
by しま (2012-04-20 01:11) 

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