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[再掲] 聴きました! 《キャンディード》@ロイヤル・フェスティバル・ホール [アレンのミュージカル]

 ※11/22 :試聴ファイル追加しました。

rfh.jpg 05年ロイヤル・フェスティバル・ホールでの《キャンディード》。BBCで放送された音源の情報をこちらの記事で募りましたところ、keyakiさんが真っ先にご連絡をくださったのですが、他の複数の方々からもご提供をいただきました。皆さん、本当にありがとうございます。(ワタシのファン道は、皆サマの生温かい励ましと通報、“施し”によって成り立っております)

 めでたく聴くことができましたので、かる~く感想などを。(もちろん、じーちゃん中心です。あしからず)

 演奏会形式だったこともかなり影響していると思いますが、ざっと聴いたところでは、「まぁ、こんなものかナ」という印象です。

 やはり歌だけじゃなくて、合間合間に芝居がないと、この作品の魅力は伝わりにくいんだと思います。バーンスタインの音楽だけでもとても魅力的なんですけれども、同じフレーズの繰り返しも多いので、音楽だけだとワンパターンに感じちゃいます。

 メロディラインが同じなのは、ストーリー上そうでなければならない理由がちゃんとあるからで、それこが芝居で表現されるべきポイントなんですよね。もちろん「語り」が入りますけど、それだけだとつらいです。(まぁ、ところどころで観客の笑い声が入っていますので、棒立ちではなく、何かカンタンな小芝居をしていたことは間違いないと思いますけど)



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Royal Festival Hallの《キャンディード》 -- 05年ロンドン [アレンのミュージカル]

BBC Candide.jpg 順序が前後してしまいましたが、05年2月11日~12日にロンドンはロイヤル・フェスティバル・ホールでの《キャンディード》。演奏会形式での公演で、“じーちゃん”ことサー・トーマス・アレンは、ナレーター/パングロス博士/マルティンの三役をこなしました。

 公演の様子は同年の6月4日にBBCのRadio3で放送され、CD化もされているようですが、ざっと探してみたところではアマゾン等の大手ネットSHOPには出ていません。というわけで、引き続き有志の皆サマの「通報」をお願いします。

 つい最近のことなのに、知らなかったなんて情けないワ(つД`) 《キャンディード》がこんなにオモシロい作品と知っていれば、自力でエアチェックもできたのにね~ぇ。
(11/22 追記。めでたく聴くことができました。⇒コチラ。 感想と、いくつか試聴ファイルもアップしていますので、ぜひお聴きください。)


 主要キャストはこちら。

rfh candide michaelslattery.jpg キャンディードマイケル・スラッテリー
 これはまた……いかにもキャンディードらしい、純朴童顔青年だこと。これでバリトンだったら、ビリー・バッドなんかもイケそうね。
 アメリカ人のテノールで、モーツァルトやバロックを得意としているみたいです。
 オフィシャルサイトはこちらです。


rfh candide carlahuhtanen.jpg クネゴンデカルラ・フータネン
 トロント大学出身とありましたので、カナダ人だと思います。ヴィヴィッドで正確なコロラトゥーラが売りとのこと。
 レパートリーはヴィヴァルディやパーセル、モーツァルト、ヘンデルあたり。やはりバロック畑のようですが、ブリテンの《真夏の夜の夢》のタイターニアなどもありました。


rfh candide sirthomasallen.jpg ナレーター/パングロス/マルティンサー・トーマス・アレン
 言わずと知れた、英国声楽界の大スター。自称ドン・ジョヴァンニの生まれ変わり。バロック、モーツァルトはもちろんのこと、ヴェルディ、ワーグナー、現代モノまで節操なくこなす。
「いい加減にヤメロ!!」との声もある中、しぶとく自分のできそうなじーちゃん役を探し出しては独り占め。レパートリーの数を増やすことに残りの歌手人生を賭けております。
 ファン・ブログはこちらです。
 ……い、いいじゃないのサ、上の若い二人と並べて紹介しているページがあるんだから……(ブツブツ)


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07年にもやってます -- 《キャンディード》@エジンバラ・フェスティバル [アレンのミュージカル]

 04年NYにて、《キャンディード》のナレーターとパングロス博士で(おおむね)好評を博した“じーちゃん”ことトーマス・アレン
 05年ロンドンでは上記2役に加えて悲観主義者マルティンも演じていますが、07年8月にも同じ3役で舞台に立っていたことがわかりました(ナレーターとパングロスの2役と報じている記事もあります)。

usherhall.jpg 2007年8月10日(金)、エジンバラ・フェスティバルにて。アッシャー・ホール、演奏会形式での上演です(04年NYでの舞台は半演奏会形式、05年ロンドンでも演奏会形式)。

 「ウチのじーちゃん、ミュージカルも歌ったことがあるんですヨ~(*´∨`) 」なんてスタンスで、この《キャンディード》シリーズをまとめていたつもりだったのですけど、こー頻繁にやってるんでは普通に「レパートリー」ですねw

 ブロードウェイでの2役が意外にハマっていたので「本国でも……!!」ってことになったんでしょうか。日本式に言うなら“逆輸入”?
 こないだのLAでの《ジャンニ・スキッキ》もそうですけど、アメリカで上手くいった後にイギリスでも……てなパターン、けっこうあるような気がします。やっぱりアメリカで売れると箔が付くってことなんですかね?

 エジンバラ・フェスティバルとは、毎年8月の中旬~3週間、演劇、オペラ、音楽、ダンス等、さまざまな分野での一流の舞台芸術を上演する、世界最大の芸術祭。スコットランドと聞くと、私なんぞは「歴史のある静かな街」というイメージを持っているのですが、この時期には世界中から何十万人もの観光客が訪れ、たいへんな賑わいとなるそうです。

 07年はエジンバラ・フェスティバルが60周年を迎えた年で、じーちゃんの出た《キャンディード》はそのオープニング公演でした。


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アレンのパングロス博士 -- 《キャンディード》04年NY (11/1 加筆再掲) [アレンのミュージカル]

 レナード・バーンスタインの《キャンディード》。原作は18世紀の啓蒙思想家ヴォルテールによる小説、『カンディード或は楽天主義説』です。

 風刺に満ちた悪漢小説で、冒頭で問題提起される格言は、「この最善なる可能世界においては、あらゆる物事はみな最善である」(The Best of all possible world)というもの。

 主人公の天真爛漫な青年キャンディードは、家庭教師のパングロス博士からこの思想を徹底的に叩き込まれ、メチャクチャに破綻した冒険の道程にあっても(例え恋人が殺されたと知らされても)、「全ては“ベスト”な方向に導かれているんだ!!」と自分に信じ込ませようと努力します。

 こんなふうに解説すると小難しく感じますが、ミュージカルに移し替えるとこんなに楽しいシーンになります。
 題して、パングロス博士の“プライベート・レッスン”

 パケットのお尻を追いかけ回して、
「授業は終わり。マドモアゼル・パケットは“物理”の補習で残りなサイ。ほれ、行った行った!」
 と、キャンディードたちを追い払うアレンじーちゃんがお茶目。

 そして、“実験物理学”にハゲみます。
candide2004 physics.jpg
 エロの中にもエレガンス。
 こういう「枯れてない」じじい役、アレンってぴったりだと思うんですケド。
 (でもチョット、腰がつらそう・・・w) 


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じーちゃんブロードウェイへ行く -- 《キャンディード》04年NY [アレンのミュージカル]

candide2004.jpg 歌と舞台につながることなら手広くやりたがる“じーちゃん”ことサー・トーマス・アレン。ミュージカルの出演歴もちょこっとあったりいたします。

 把握しているところでは、コール・ポーターの《キス・ミー・ケイト》(録音)や《スウィニー・トッド》(舞台出演)など。そろそろ主要なオペラ作品のコレクションが一段落しそうですので、退屈な歌曲の世界へ足を踏み入れる前に、こちらの分野でのアレンの情報もまとめておこうと思います。

 オペラブログのくせにミュージカル・ランキングに居候させていただいているのも、そういう背景があるんでして。

 さて。おそらく最も最近のミュージカル出演であろうと思われますのが、2004年にNew Yorkはエヴリ・フィッシャー・ホールで上演された《キャンディード》。アレンは、ナレーターとパングロス博士役で出演しています。

 この公演はDVD化されていますが、アメリカ産ですんで、例によってリージョンコード:1の壁に阻まれ、鑑賞するに至っておりません。コレクターとして一応手に入れるだけは手に入れておいて、追い追い試聴できる環境を整えれば良いのでしょうけど。

 今年3月にはNHKのウィークエンド・シアターの放送もあったそうです。が、TVを持っていない私が観れるか、ンなもん!!ヽ(`Д´)ノ あやうく主義を曲げて家電量販店に走りそうになったのですが、その前に、YouTubeにこの映像のいくつかが大量アップされるという幸運に巡り会いましたので、なんとなく舞台の様子を知ることができました。

 iPodに投入して、通勤電車の中で細切れに鑑賞してマス。もーぉ、涙ぐましいと思わない?

 こちらが序曲↓↓ 

 若い出演者にまじって偉そーにしているじーちゃんの姿をしかとご確認ください。
 
 《キャンディード》という作品じたいはほとんど知らなかったのですが、序曲は吹奏楽曲としても大変有名ですね。コンクールなどで演奏したという方もいらっしゃるかもしれません。



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