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おホモちっく演目『ビリー・バッド』/ブリテン自作自演盤 [オペラ録音・映像鑑賞記]

 1967年12月。ロンドンはキングスウェイ・ホール、『ビリー・バッド』録音オーディションにて。

ブリテン: そこのバリトン! きみ! こっちへ来たまえ。
AD: ホラ、グロソップ君、先生がお呼びだぞ。ぐずぐずするなバカタレ!!
ブリテン: 吃りの演技、なかなか良かった。声もいい。ビリーのイメージにピッタリだよ。
グロソップ: ありがとうございますっ! がんばりますっ!
ブリテン: ところできみ、男は好きか?
グロソップ: は?
ブリテン: “”は好きか、と聞いているんだ。
グロソップ: すみません、質問の意味が――
ブリテン: 『ビリー・バッド』というのは男声だけの演目、男だけの世界なんだ! ソプラノの華に頼るような脆弱な根性では、このオペラの主役は務まらないぞ。もう一度聞く。は好きか!
グロソップ: ………





       大好きでありますっ!




(元ネタ:ドリフ大爆笑 相撲部屋入門コント)

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 男声のみ。女人禁制。

wotokos.jpg ブリテンの数あるオペラの中でもことさら萌え要素満載な演目。いや、だからといって、ホモが好きなわけではないんだが……ホモが好きなわけでは……!!ヽ(`Д´)ノ

 例えば男性諸君なら、「女子高」ちゅうものに秘密の花園的な興味関心を抱いたりするでショ。覗いてみたいと思うものでショ。
 それと同じように、女のワタクシにも、「男だけの世界」に対する憧れがある。女のいる世界では決して味わえない、胸躍る体験が山ほど待っているような気がするんです。軍人(最近は女性もいますけど)や船乗りの世界とか。

 汗臭さと暴力、アドレナリン、熱い友情が憧れのポイント。

 だからメルヴィルとか、それこそ本を丸ごと食っちまうかのような勢いで読みました。遠い昔。中学生の頃でしたか。
 そして、ブリテンの『ビリー・バッド』もなかなかどうして、骨太でむさ苦しさ満載のカッコイイ音楽です。軍船らしい躍動感や華やかさも、帆船の優雅なたたずまい等の描き方も、けっこういいセンいっていると思います。

(微妙に物足りなさはあるのですが、あとは演奏の問題でしょうね)

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