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"闘牛士の歌" 聴き比べ ブログトップ
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No.81~83 ベリー, クヴィエチェン, ギュゼレフ ["闘牛士の歌" 聴き比べ]

聴き比べ企画 Chanson du Toréador -- 100人の「闘牛士の歌」 もくじはこちら

「ウィーンの3大エスカミーリョ」、エットレ・バスティアニーニ、ワルター・ベリー、ジョージ・ロンドン。ついに2人目のベリーが登場!
バスティアニーニの一人勝ち( ´ー`)y-~~だと思っていましたが、意外や意外。ベリーもけっこうイケてます。

引き続きロンドンの闘牛士も捜索中です。皆さんの通報をお待ちしています。

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walterberrport.jpgNo.81 ワルター・ベリー(Walter Berry)/オーストリア/1929 - 2000
原調/ドイツ語/録音年不明/
ウィーン3大エスカミーリョの2人目。'66年ザルツブルク音楽祭のお茶目なフィガロのイメージが強くて「どうなのよ?」と思っていましたが、当初の想像より男前っぽい歌いっぷりでびっくり。色気もアリ。歌い崩しもなく、こんなにイイ男だったっけ?と逆にツッコミたくなります。
No.70のプライほどでないにしても、気品だって感じられる。ドイツ語歌唱が気にならない点もプライと共通。もちろんベリーらしい愛嬌もそこかしこから漂ってくる。
顔から迫るバスティアニーニ(No.10, No.23)に対し、ベリーの歌唱は女性をすっと引き寄せる感じ。見直しちゃったよ・・



No.82 マリウシュ・クヴィエチェン(Mariusz Kwiecien)/ポーランド/1972 -
原調/フランス語/録音年不明/ライブ?
新国ドン・ジョヴァンニでの陶酔(⇒レポはこちら)が未だ記憶に新しく、ワクワクして聴いたものの、残念ながらそこまでの魅力は感じられない。声もこんなに薄かったっけ・・?
あのドンが特別だったのか、私の記憶が美化されているのか。
しかし元気溌剌な歌唱はドンで受けたイメージそのまま。#歌唱と東欧っぽいビブラートが、同じくドン歌いとして注目しているクリストファー・マルトマンには無い魅力を醸しているし。今のところポケモンに加えるのは保留にしているけど、やはり気になるバリトンではあります。



No.83 ニコラ・ギュゼレフ(Nicola Ghiuselev)/ブルガリア/1936 -
原調/フランス語/録音年不明/
重めな歌唱でトレアドール・ソングとしては好みじゃないけど、それを除けばOK範疇なバスカミーリョ。陽気な雰囲気があるからかもしれない。粋な遊び方をするオジさん風。「らぁ~あ~むぅ~る」は微妙にセクシーだし。一緒に飲みに行ってバーカウンターに並んで座ってあれこれ相談に乗ってもらいたいぞ!(←そりゃ闘牛士じゃなくて“理想の上司”だ)


※(この3つの音源を提供してくださったBasilioさん、ありがとう! そして現在進行中の大審問官の聴き比べ、頑張ってください!)

No.76~80 テジエ②, トゥマニャン②, エンドレーズ, コー, ルイヨン ["闘牛士の歌" 聴き比べ]

聴き比べ企画 Chanson du Toréador -- 100人の「闘牛士の歌」 もくじはこちら

新たなポケモン(贔屓歌手)を見つけたからといって、この企画は止まりません。No.100までは・・・
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No.76 リュドヴィク・テジエ(Ludovic Tezier)②/フランス/1968 -
原調/フランス語/2007年コンサート/
このテンポの遅さは好みではない。昨今のトレアドールは重量感重視なのだろうか。とはいえ、コンサートだからって変なことをやらかさないテジエの歌唱には好感が持てる。そして低音のビブラートはちょっと魅力的。


No.77 バルセク・トゥマニャン ②(Barseg Tumanyan) アルメニア /1958 -
原調/フランス語/録音年不詳 ⇒YouTube
①ではちょっと酷評したけど、こちらのトレアドールはガチで素敵。こんなに柔らかいレガートで歌える人はそうはいない。覇気と色気が両立している。バスだけど、理想的なエスカミーリョです。
こういうのを聴くと、他の純正バスの役もこの人で聴いてみたいと思いますね。
ロシア赤軍合唱団との共演。


endrezeport.jpgNo.78 アーサー・エンドレーズ (Arthur Endreze)アメリカ/1893 - 1975 ⇒YouTube
原調/フランス語/1930年の録音/
米国人なのになぜかフランスで活躍したそうだが、これを聴いたらわかる気がした。
声がオッサン臭くないのだ。二枚目系、優男系な歌唱なのだ。ユルっとしたビブラートは「水もしたたるイイ男」的な瑞々しさを連想させる。当時のフランスってそういうバリトンが多いでショ・・
で、他のフランス・バリトンと同じく、強い男って感じではない。《タイス》のアタナエルならいいんじゃないかな?(でもそれはブランの専売特許なんだけど)。


No.79 センヒョン・コー (Seng-Hyoun Ko)韓国/
原調/フランス語/2011年オランジュ/
来シーズンの新国トスカでスカルピアを歌う人だから聴いてみた。輪郭のぼやけた腹声であまり好きではない。音程もどっかへ行っちゃってるし。ここだけ聴くと、トスカ行くのやめようかなって思ってしまうのだが、この大声は捨てがたいし、意外とオモシロいかもしれないと思ってみたり。まぁ百聞は一聴にしかずってことで、生で聴ける人は生で判断するのがよろしかろう。生で聴けない人ばかり好きになっちゃう私にとって、これ以上の贅沢はない。


No.80 フィリップ・ルイヨン (Philippe Rouillon)フランス?/
原調/フランス語/1991年ライブ/
こういう発声も苦手なタイプ。強力な鳥もちを口に詰めて歌っているみたいで、聴いているだけで疲れてしまう。
「すごい大変なんでしょうね?」と思うんですが、歌っている本人はこれが自然な歌い方だったりして・・

No.71~75 フィッシャー=ディスカウ, レイミー, ヴィノグラードフ②, ルッフォ, ドス ["闘牛士の歌" 聴き比べ]

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ついに “アンティーク歌手” の声に惚れた・・・゚・(つД`)・゚・ ヴェルディ・バリトンは永久に不滅です。
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No.71 ディートリッヒ・フィッシャー=ディスカウ (Dietrich Fischer-Dieskau) ドイツ/1925 - 2012
原調/フランス語/録音年不明/
2012,5,18 逝去。86才でした。ご冥福をお祈りします。
彼に対する敬愛の気持ちを込めて、おもしろおかしく感想を述べていましたが、しばらくは自重させていただきます。
更に大物が登場してしまった・・。怖いけど正直に感想書こうw プライよりもFDにこそドイツ語で歌って欲しかったな、ネタ的に。しかしフラ語で歌おうとFDはFDだ。盛大なケイ◯ン歌唱を聴けて満足。これからも愛すべきネタ伯爵でいてください(賞賛してますっ!)。


No.72 サミュエル・レイミー(Samuel Ramey) アメリカ/1942 -
原調/フランス語/87年ライブ/
正確。シンプル。簡素。実直。確実。硬派。丁寧。安定。冷静。不動。沈着。重厚。バランス。重心。貫禄。風格。堂々。骨太。立派。堅固。抑制。頑丈。格調。楽譜。(一目置いてます!)


Vinogradov_2.jpgNo.73 アレクサンドル・ヴィノグラードフ ②(Alexander Vinogradov)ロシア/1976 -
原調/フランス語/2009年コンサート/
①の頃('07年ライブ No.24)と変わった!声に“色彩”が感じられる。
プレイボーイっぽさもあって、よりエスカミーリョらしくなった。
アリア集で歌うなら何でもアリだが、演じるなら軽薄さも必要なこの役。ヴィノグラードフのアプローチも正しい。


tittaruffoport.jpgNo.74 ティッタ・ルッフォ(Titta Ruffo)イタリア/1877-1953
原調/イタリア語/1908年の録音 ⇒YouTube
この人の当たり役はイァーゴなのだそうだ。(※1)当時の録音技術による、色あせた薄っぺらい音質にもかかわらず、さもありなんと思わせる素晴らしい声。実になめらかな響き。一気に感傷的な気分になった。
時代というその重いカーテンの向こう側、ルッフォが生きて舞台に立っていたまさにその時。彼の肉声は劇場でどんなふうに聞こえたのだろうか、と。
それにしても、ジーノ・ベキといいメリルといい、このルッフォもそうなんだけど、なぜ「へへ〜い!」なんて掛け声を入れるんだろ? 闘牛士なら「オーレ!」じゃないのか? それとも、そう言ってるのか?


No.75 マーク・S・ドス(Mark S Doss)アメリカ/1957 -
原調/フランス語/2009年コンサート/
YouTubeの映像を見ると余興で歌ったという感じ。輪郭のはっきりした艶のあるバスバリトン。低音も深く、真面目な舞台でなら聞き応えがありそう。アフリカン・アメリカ人のバス系は美声が多い。実演でお目にかかってみたいものです。

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(※1)2012,5,23訂正。
ルッフォの当たり役はトマの《ハムレット》題名役です。詳しくはこちらの記事へ。

No.66~70 グラッシ, コロンバーラ, ベキ, グエルフィ, プライ ["闘牛士の歌" 聴き比べ]

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イタリアとドイツ。お国柄の違いは歌唱にもハッキリ表れる。

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No.66 ルカ・グラッシ (Luca Grassi) イタリア
原調/フランス語/2006年ライブ/
最近の人のが続きます。
グラッシは中島康晴と共演したフェニーチェの《真珠とり》がカッコ良かったので点を甘く(笑)
トレアドールとしてはまったくもって平均的な歌唱だけど、凛々しく歌ってくれているので文句はないです。


No.67 カルロ・コロンバーラ (Carlo Colombara ) イタリア
原調/フランス語/録音年不明
ちょっとお行儀のよい印象かな?
2番からはいきなり小芝居っぽい歌唱になるけど、それを除けば光沢のある美声で好ましい。
声が良いんだから普通に歌えばいいのに(ネタ歌唱と小芝居は似て非なるものです)。
今後も気にかけようと思わせられる歌い手ですね。


No.68 ジーノ・ベキ (Gino Bechi ) イタリア/1913 - 1993
原調/イタリア語/録音年不明 ⇒YouTube
昔と今のエスカミーリョのスタンダードは全く違う。それは承知しているし、昔の歌手には寛容な私ですけど…歌って欲しくなかったな、こんなふうには…。


No.69 ジャンジャコモ・グェルフィ (Giangiacomo Guelfi ) イタリア/1924 - 2012
原調/イタリア語/
バリトンだけど、そんじょそこらの“バスカミ”より重いぞ!強いぞ!この威厳は闘牛士を通り越して戦士。いや大軍勢を率いる武将だな。
'56年第1次イタリア歌劇団、'61年第3次イタリア歌劇団で来日。…のせいか、どうしてもイタオペを聴きたくなるけど。


preyport.jpgNo.70 へルマン・プライ (Hermann Prey ) ドイツ/1929 - 1998
原調/ドイツ語/録音年不明
Oh, nein! 独語!! でも演説ではなくちゃんと歌になるんだから、さすがはプライ!紳士だね。この人の独語歌唱ならけっこう許せる。
しかし軟弱さではマッサール②といい勝負。愛嬌、オモシロさでは断然プライさまに軍配が上がるが。

No.61~65 ディアス, マッサール②, マルコンデス, ダミアーニ, アルベルギーニ ["闘牛士の歌" 聴き比べ]

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「まとめ記事」を書くのも苦行です(笑)

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diazport.jpgNo.61 フスティーノ・ディアス (Justino Diaz) プエルトリコ /1940 -
原調/フランス語/1992年ライブ/
なんて大声で暑苦しい歌唱なんでしょう…・:*:・(*´∀`*)ウットリ・:*:・
同じく大声コンテストなグロソップを連想するけど、グロ様の数倍は色気があるし。ちょいワルおやじっぽい声音がいいのよね(好きな歌手は依怙贔屓)。



kii120424.jpgNo.62 ロベール・マッサール ②(Robert Massard) フランス/1925 -
原調/フランス語/1964年の録音/
(なんと! ご存命でいらっしゃいますか?)
①では大絶賛したとおり、大好きなエスカミーリョのはずなのに…並み居る“バスカミ”たちをさんざん体験した後に聴くと、びっくりするほどナヨナヨへろへろ…orz
こりゃ「100トレアドール」史上最弱かも。どうしましょ…orz
でもねでもね。背中に薔薇を背負っているかのようなエレガンスにおいては彼の右に出る者はいないと思うのっ(`・ω・´)シャキーン
ってゆーわけで、依怙贔屓ケッテイ。文句ある?


No.63 ダヴィド・マルコンデス (David Marcondes) ブラジル人のバリトン、らしい。詳細不明。
原調/フランス語/録音年不明
かなり荒削りな歌唱。低音が全く出ていないのは調子が悪かったのかしら?(ライブらしいから)


No.64 ダヴィデ・ダミアーニ (Davide Damiani) イタリア
原調/フランス語/2009年ライブ?/
すごい♯歌唱だな(良いことです)。普通にカッコいいですが、この気合の入り方はむしろ「うんばーろ」のレナートとか「うんちか」のドン・カルロで聴きたい。


No.65 シモーネ・アルベルギーニ (Simone Alberghini) イタリア/
原調/フランス語/2008年ライブ/
あまり強そうな声じゃないなぁ。肩に力が入りすぎているような…。ブッファ系の人だからしかたがないか。
でも何度か聴いているうちに、ウォーレンの泣きべそ系に似ているんじゃないかという気がしてきて好感度が上がった。

No.56~60 マズロク②, ナウリ, ブラン③, トゥマニャン①, ヘルマン ["闘牛士の歌" 聴き比べ]

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No.56 ユーリ・マズロク ②(Yuri Mazurok)ポーランド(ウクライナ系)/1931 -
原調/ロシア語/1982年コンサート?
線は細いが、テンションの高さでカバーしている。エスカミーリョもキャラ的に脳みそ筋肉系だと思うので、こういうアプローチも良いですね。でもエレガントさはクライバーでのフラ語歌唱のほうが濃かったような。クライバー効果か、言語の持つ力なのか。


No.57 ローラン・ナウリ (Laurent Naouri)フランス/1964 -
原調/フランス語/2002年グラインドボーン
なかなか威勢がよく男前なのですが、「と〜れ〜あどーる、おんが〜〜ぁ〜〜るで〜」の小声がお化けが出ちゃいそうでいけません。エスカミーリョとしてのキャラは立ってると思いますが。


sawayakablanc.jpgNo.58 エルネスト・ブラン ③(Ernest Blanc) フランス /1923 - 2010
原調/フランス語/1963年ブエノスアイレス ⇒ YouTube
アラ先生、「Qu'un œil noir te regar〜〜〜de!」の伸ばしが1拍短いわ(笑) 爽やかでシュテキな歌唱をするお方ですが、たまにオンチになったりズレたりするというご愛嬌もありますの。ほほほ。
ブランは声で得をしているとつくづく思う。専売特許のデレカントを除けば、特に小技で攻めてくるわけでもない。楽譜どおりに歌っているだけ。それだけでこんなに素敵な闘牛士になれるのだから、もうこの歌はブランのために存在するとしか言いようがr(ry ←あまりに客観性のないコメントの為自主規制


barsegport.jpgNo.59 バルセク・トゥマニャン ①(Barseg Tumanyan) アルメニア /1958 -
原調/フランス語/録音年不詳
あら素敵な声…と惚れかけたんだけど、後に行きしに大声コンテスト、というか樽投げコンテスト的力みが…。「Et songe bien, oui, songe en combattant 」のレガートは色っぽいのになぁ。
(…と酷評したのですが、最近新たにもっとステキな音源を見つけたので、続きはそちらで)


No.60 ヨーゼフ・ヘルマン (Josef Hermann) ドイツ /1903 - 1955
半音下げ/ドイツ語/1942年の録音 ⇒YouTube
この人のせいではなく、全ては言語と旋律の相性の悪さなんだけど、これは既に「演説」だ…。ドイツリートを歌わせたら柔らかくていい声なんだろうけど。テンポも遅いから(レコードの回転速度の問題?)言語の違和感がよけいに際立つ。

No.51~55 ボルテール, ケテルセン, クラウゼ, ダン, メッテルニヒ ["闘牛士の歌" 聴き比べ]

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禁断の(?)ドイツ語ヴァージョン、初登場!

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No.51 ジャン・ボルテール (Jean Borthayre)フランス/1901 - 1984
半音上げ/フランス語/
凛々しい歌いっぷりだけど、彼のは声が軽すぎる&高すぎる。これでは心配で闘牛場に送り出せません。青瓢箪な文学青年ってイメージ。文学っつっても病弱系ではなくスポーツくらいはするだろうけど、乗馬とか、せいぜいポロとか…。間違っても闘牛ではない。


No.52 カイル・ケテルセン (Kyle Ketelsen)アメリカ/
原調/フランス語/
きれいに歌っていますが、もうちょっと元気出してよ〜! 透明感のある声は良いのだけど、面白味が足りないなぁ。
まぁ、エスカミーリョにオモシロさを求めるのもどうかとは思うんだけど。


No.53 トム・クラウゼ (Tom Krause)フィンランド/1934 -
原調/フランス語/
スタンダードなトレアドール。特に難もなく…と言うと上から目線だけど、クラウゼは好きでも嫌いでもないのでこの歌に期待するものも無いんだな〜。壮年の渋い魅力、カッコ良さはあるかな。


No.54 ミシェル・ダン (Michel Dens)フランス/1911 - 2000
半音下げ/フランス語/1950年の録音/
この腹に力の入らない歌唱はいったい…。私のアンチ・ダンは直りそうもありません。フリルいっぱいの衣装に白粉とつけボクロなイメージしか浮かばない。関係ないけど俳優のリアム・ニーソンにお顔が似ている、ような気がする。(ファンの皆さんごめんなさい…)


metternichport.jpgNo.55 ヨーゼフ・メッテルニヒ (Josef Metternich)ドイツ/1915 - 2005
原調/ドイツ語/1953年の録音 ⇒YouTube
朗々と響く素晴らしい声に闘魂たくましい歌唱でかなり好き……と思うけど、げ、言語が…orz
ドイツ語がここまでトレアドールの旋律に合わないとは残念。カッコいい声なのに。
言語とは関係ないけど、童顔なポートレートと声のギャップが面白いね♪

No.46~50 アマート, マズロク①, マレール, メリル, テジエ① ["闘牛士の歌" 聴き比べ]

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No.46 パスクァーレ・アマート (Pasquale Amato)イタリア/1878 - 1942
原調/イタリア語/1911年の録音/
音がすごい古くて自信がないけど、原調。フェリーニの映画の音楽みたい。つくづくオペラの歴史を感じる。
振り絞るように歌っているけど、転調後はずいぶん叙情的に・・。
《西部の娘》の初演(1910年)でランスを歌った人なのだそうだ。つくづくオペラの歴史を感じる。


No.47 ユーリ・マズロク(Yuri Mazurok)ポーランド(ウクライナ系)/1931 -
原調/フランス語/1978年のライブ/
ちょっとニヤけた感じの声で好感度大。微妙になよっちさを感じるので、闘牛士としての強さよりも外見のカッコ良さで人気がありますか?って感じのエスカミーリョ。
強かぁないけど華がある!


No.48 ヴァレンティン・マレール(Varentin Marele)
原調/フランス語/録音年不明/
この人が何者なのか私にはわからないのですが(最近の人だと思うんですが)、厚みのあるセクシーな声で、正直、かなり気に入りました。ぬるぬるしたビブラートも良い。しかもデレカントをやらかしているではないか!
私が正式に“デレカント認定”したのは、ご本家のブランの他にはバスティアニーニくらいですから、これは高ポイントですよ?…って、認定されても嬉しくも何ともない、というか、むしろされたくないでしょうけどw
すごく上手いってわけでもないけれど、とにかく声が好みなのです。


No.49 ロバート・メリル(Robert Merrill)アメリカ/1917 - 2004
原調/フランス語/1959年テレビ収録?/
いかにもアメリカ人らしいサービス精神にあふれた派手な歌唱。豪快でかなりニヤけてます!
この人の豊かな声は大好きなんだけど、この歌唱はなんだかエロおやじっぽい感じで引いてしまった。
闘牛士というよりはカウボーイですか、ね。


LudovicTezier.jpgNo.50 リュドヴィク・テジエ(Ludovic Tezier)①/フランス/1968 -
原調/フランス語/2004年オランジュ/
来た来た。正統派のフランス・バリトン。
ちょいワイルド風な声なんだけど、歌い方は紳士。これぞ現代的なイケメン歌唱。
ここまで聴いてきて思うのですが、フランス勢は今も昔もヘンな小細工はしないです。普通に素直に歌っていて、それだけでとってもカッコ良い。余裕が感じられていいんですね。
これにオモシロ歌唱が加われば鬼に金棒なんだが・・(←どんな歌唱だ?)

No.41~45 アブドラザコフ, フィンリー, ピンツァ, カプッチッリ, ターフェル ["闘牛士の歌" 聴き比べ]

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No.41 イルダール・アブドラザコフ (Ildar Abdrazakov)ロシア、バシコルトスタン/1976 -
原調/フランス語/録音年不明
この人も典型的なバスカミーリョ。堂々としていて良いんですが、もうちょっと個性が欲しいな。いや、オモシロ歌唱じゃなくてもいいんだけど。たまに発動してくれるビブラートに期待。


No.42 ジェラルド・フィンリー (Gerald Finley)カナダ/1960 -
原調/英語/
"Allons! Allons!" が「カモ〜ン! カモ〜ン!」ですよ。英語で聞くと軽いなぁ~;;;
さすが、色っぽい声だけど気品があっていいなーと思っていたら、ラストの「あ〜〜love!」で一気に女ったらし歌唱になった。キミはドン・ジョヴァンニをr(ry


pinzaport.jpgNo.43 エツィオ・ピンツァ (Ezio Pinza)イタリア/1892 – 1957
原調/フランス語/1936年ライブ/ ⇒ YouTube
いわゆるバスカミーリョとは違う種類の重み、威厳があって、このトレアドール・ソングの歌唱がじーさんぽいってわけじゃないけど、修道院長とか老王とかそっちのほうも聴きたくなってくる。ビブラートにフィリッポ的な哀愁があるからかも。


cappuccilli.jpgNo.44 ピエロ・カプッチッリ (Piero Cappuccilli)イタリア/1929 - 2005
原調/フランス語/
カプ様のフランス語の発音、カタカナで完璧に再現できそう! そしてこの超ゆっくりなテンポは…指揮者の嫌がらせですか?(*゚Д゚)
1番ではそこそこ粋に、おフランスの雰囲気を醸しつつ。でも2番に入ったあたりから我慢できなくなってきたのでしょうか、次第にテンションが上がってきたと思っていたら「il vient! il vient!」で突然キレて、ヴェルディっ子の本性が露に…(褒めてます。ヴェルディ・バリトン最高です!)


No.45 ブリン・ターフェル (Bryn Terfe)イギリス/1965 -
原調/フランス語/97年ガラ/
すごい開口して張り切ってるのが伝わってくるな。繊細な声で荒々しく歌っているのがかえって母性本能を刺激されます。
がんばれ、ブリン!(*^^*)

No.36~40 コルヴェロ, ガレッフィ, アタネッリ, パーペ, ヴァン・ダム ["闘牛士の歌" 聴き比べ]

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 パーペとヴァン・ダムの魅力により、思わずバリトン派からバスカミーリョ派へ転向しそうになった回。
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No.36 ジョゼ・コルヴェロ(Jose Corvelo)ポルトガル?
原調/フランス語/録音年不明
バリトンのようだけどモタモタしてる。後半に行きしに重い荷物を引きずっているような…。
この歌を歌いこなすって、難しいことなんだなと改めて思う。


No.37 カルロ・ガレッフィ(Carlo Galeffi)イタリア/1882 - 1961
原調/イタリア語/録音年不明
短縮版なのか、歌詞は「2番」から歌ってる。オケもずいぶん小編成っぽい。合唱は男声4〜5人ってとこか。歌唱はずいぶん頑張ってるけど、ちょっとお化けが出てきそうだ。


No.38 ラード・アタネッリ(Lado Ataneli)グルジア/
原調/フランス語/録音年不明
この人のを見つけた時は正直嬉しかったけど、いかんせん声が細いのよねぇ。キレイだけど。
ラストの「らむ〜〜る」をアリアのカデンツァ風に上げてるのが笑える。キミはヴェルディを歌ってなさい。


papeport.jpgNo.39 ルネ・パーペ(Rene Pape)ドイツ/
原調/フランス語/録音年不明 ⇒ YouTube
久々にパンチの効いたエスカミーリョ登場!
“♪~Et songe bien, oui, songe en combattant ~♪” の部分がとっても色気があるのは装飾音をきちっと歌ってるから。むむむ、“バスカミ”のくせに(←失礼)やるじゃない。
気取りすぎず、硬派な感じも良い。
実際こんな“歩く男性フェロモン”みたいなのが現れたら、ソッコー乗り換えっしょ?


No.40 ジョゼ・ヴァン・ダム(José van Dam)ベルギー/1940 -
原調/フランス語/74年ミラノのライブ/
ショルティの録音よりもこっちのが荒々しくて好き。
バスカミーリョは重くて落ち着きすぎるのが好みじゃないんだけど、これっくらいワイルドに歌ってくれるとときめきますな!

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