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《さまよえるオランダ人》@新国立劇場 3/14 -- スイッチとかキャスト交代とか地震とか [オペラ実演レポ]

samayoe.jpg ワーグナーってあんまり気乗りしないんですけど。
 行ってきました。

 なぜなら、この演目のタイトルロール、オランダ人は、私めの愛するエルネスト・ブランのレパートリーのひとつだからです。(⇒こちら参照

 そんなこと言ったら《ローエングリン》やら《タンホイザー》やらも行かなきゃいけなくなるわけですが、この先ずっとオペラファンを続けるつもりなら避けては通れない道ですし、《オランダ人》ならヴェルディ派でも大丈夫だと聞いていたので、初心者にはちょうどいっかなと思って。

 まぁ私にとって最も重要なのは上演時間が長くないってことなのですけど。

 一応、ワーグナーの実演を見るのは初めてではないんです。デビューはいきなりの《ジークフリート》と、翌月の《神々の黄昏》でした。ブログ休止中だったんで感想書いていませんけど。

 どちらもそれなりに楽しめたんですが、楽曲を全く知らずに鑑賞したので、音楽がスル~っと耳を通り抜けてしまって、そこがちょっと物足りなかったんですよね。

 なので、今回の《オランダ人》は、事前にちゃんとCDを聴き込んで、自分なりの鑑賞ポイントを固めてから観に行こうと思っていました。だってホラ、「あ~この旋律をブランも歌ったんだなぁ…」と感傷に浸りたいじゃないですか。

 とはいえ、脳内が常にアドレナリンな似非ヴェルディアンとしては、この“予習”がけっこう大変だったんですよ。タワレコで「いちばん安い」CD買って、全曲1周するのにまる2日かかりましたからね。まぁ《マイスタージンガー》完聴に1週間を要したあの頃に比べれば成長したと思ってください(笑)

 慣れたら普通に聴けるようになりましたけど、およそ3周めにして悟りました。

 ワーグナーを聴く時は、テンションだの大声合戦だのオモシロ歌唱だのヴィブラートだのと言ってないで、ちゃんと芸術鑑賞しなくちゃダメってこと。お祭り騒ぎなヴェルディ・スイッチをOFFにする必要があるのですな。…って、ヴェルディをそんなアホな聴き方をしているのは私だけですけど。

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