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幻に終わったアレンの来日 -- 実は“コジ”だったのでした [アレンのニュース]

 忘れもしない、今年の2月23日。

 「日本に行くよ♪」

 と、自信たっぷりにのたまったアレンじーちゃんの言葉を信じて、ワクワク(0゜・∀・)テカテカとネットを彷徨っていたのでありますが、あれから8ヶ月にしてようやく裏がとれました。(発端となったじーちゃんの発言はコチラ

 どうやら、2009年3月に予定されていたザルツブルク・イースター音楽祭の来日公演、《コジ・ファン・トゥッテ》のことだったようです。

 ↓コレですか。
 salzcosi.jpg

 確かに……。「いつ?」と詰め寄った私に、「2月~3月」と答えてくれたじーちゃんの2度目の発言との辻褄も合います。(その顛末はコチラ

 まさかコレのことだったとは……不覚にも、完全にノーマークでした。

 そしてそして、とても残念なことに、この来日公演はキャンセルになってしまったとのことです(アレンがキャンセルした、ということではないらしいです)。したがって、夢にまで見たじーちゃんの来日も、幻に終わってしまいました・゚・(つД`)・゚・

 来日公演の情報は、今年の夏に「音楽の友」9月号にて報じられたばかり。私は購読していないので詳しいことはわかりませんが、この時点でも日程やキャストは発表されていなかったはずです。

 来日が無くなったのは非常にガッカリなんですけれども、少なくとも2月の時点では、アレンは本当に日本に行く気でいたんですね。そして、まだ誰も知らないうちから私に教えてくれたんだな~と思うと、じいぃ~んと感慨にひたってしまいました。

 帰国してから頑張っていろいろと調べたんですが、なかなか真相がつかめず。あの時の発言は「生アレンに感激しすぎて頭がおかしくなった私の幻聴だったのかも……orz」なぁんて本気で心配になったことも、正直、一度や二度では無いんですけどネ;;;

 ありがとー、アレンちゃん(つД`)

 そうと決まれば、たとえ裁判所に止められてもストーキングはやめないわよ(笑)

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トーマス・アレンの《コジ・ファン・トゥッテ》@英語歌唱(ゲスト: トビー・スペンス) [アレンの録音・映像鑑賞記]

yellowcosifantutte トーマス・アレンのNEW “コジ” だ~ヽ(´ー`)ノ と、今年の春に喜び勇んで入手したコチラですが、CDプレイヤーに突っ込んでみてびっくり。

 英語歌唱だったのねん……orz

 おもしろいもので、言語が違うとリズムまで変わったりちゃったりするんですね。聴き慣れたオペラのはずなのに、なんだかビミョーに新鮮……orz

 しかも、イタリア語に比べたら圧倒的に身近な言語だから、大抵の歌詞はダイレクトに理解できちゃうのだ。夢が無いなぁ……orz

 なので、あんまり回数多く聴いていなかったんです。アレンのドン・アルフォンソなら、ラトル盤@原語歌唱がありますしね。リッパな歌唱を聴きたけりゃ、グリエルモ@グラインドボーンDVDがあるわけだし。

 あ、すっかり忘れ去られてるけど、歌唱&演出のサイアクなザルツブルクDVDもあったわ。つか、アレンの“コジ”多すぎよ!!ヽ(`Д´)ノ

 それに、この“コジ”のアレンはつまらないです。すっかり脂が抜けちゃったというか。そりゃぁ小器用にやってますし、魅力が無いわけではないんですけど、なんかもう、すっかり定番化されちゃっている感じ。光るものが見出せないんですよね。

 この人の若い頃のがっついた感じの歌唱が好きな私としては、かなり寂しい。お顔を見るまでもなく、「アレンもおじーちゃんなのねぇ……orz」と、あまり認めたくない事実を耳元に突きつけられちゃったというわけです。

 だから初役のジャンニ・スキッキも結構心配してたんですけど、超久方ぶりにヤル気を見せてかなりがっついた歌唱を披露してくれたから、そりゃーもう嬉しかったですワ。

 で、若いバリトンに救いを求めよう思ったんですけど、グリエルモ役のクリストファー・マルトマン、うーん……どうしてこの人は、いつも「可もなく不可もなく」なんだろうねぇ。歌唱だけで聴くと、テンションが低いわ。常に「真ん中のド」よりも半音下がったあたりで安定しているって感じです。

 そう、魔笛のパパゲーノの時もこんなテンションだったのです。歌唱は。そのくせ動きがチョコマカ面白かったんで、妙にヒョウキンな味があったんですけどー。うーん、どんなジャンルであっても「オペラはテンションが命!」な私にとっては、もう少し頑張って欲しいわ。時たまおもしろいヴィブラートは聞かせてくれるけど。



 で も ね … … (*´艸`*)


 最近、このCDを聴く新たな楽しみに目覚めたの。

 フェランドを歌っているトビー・スペンステノールよ? テノール!

 大変ですよ、皆さん! バリトンフェチな私が、テノール、それも 若いテノールちょっとだけトキメキを感じているのよ!?(*゚Д゚)

 まずは恒例のご尊顔をご披露することにしとくわね?

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《トゥーランドット》@新国立劇場10/4(土) [オペラ実演レポ]

 オペラシーズン開幕ということで、いろいろと書きたいことが山積み。まずはこちらの感想からやっつけておきます。新国立劇場の《トゥーランドット》。あらすじはコチラを参照ください。

sinkoku turan1.jpg 新国のこの新プロダクションは、荒唐無稽なお伽噺を実に合理的なストーリーとしてまとめ上げ、かつ、ファンタジックな要素を失うどころか更に全面に押し出したという、実に巧みな作品でした。

 「新解釈」ということで、頭の固い私でも受け入れられるものかどうかちょっと心配だったのですが、終わった時には惜しみなく大絶賛の拍手を送りましたよ。

 へニング・ブロックハウスによる演出です。

 舞台はまず、1920年代のトスカーナ地方の村祭りの様子から始まります。オーケストラの演奏が始まる前なので、セリフ無しのパントマイム。

 そこへ、トゥーランドット役のイレーネ・テオリンとカラフ役のヴァルテル・フラッカーロが登場。田舎町を訪れた夫婦の旅行者といった風情。腕を組んではいますが、関係は冷え切っている様子。
 ふと、夫が女給姿の少女にちょっかいを出し、妻が激しくなじります。

 その時、村の広場に旅芸人の一座がやってきます。何と、中国雑技団。ド派手でチープな衣装をつけた芸人たちは、お決まりの軽業などを披露しながら、村人たちに仮面を手渡していきます。ちょっかいを出された女給、飲み屋の主人。先ほどの一組の夫婦にも。
 受け取った人々はみな面白そうに仮面を眺め、好奇心から被ってみます。そのとたん、彼らの中で何かが起こり、別の人格に移行していく。女給と主人はリューとティムールへ。夫婦はカラフとトゥーランドットへ。

 ここではじめて指揮棒が振られ、オーケストラの演奏がスタートします。
 サーカスのような、雑技団のチープな芝居小屋を舞台に、中国の壮大なお伽噺が繰り広げられるといった趣向です。

 ※この先の内容は、かなりのネタばれを含んでいます。これから新国でこの演目をご覧になられる方はご注意ください。

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チューリッヒ中央駅の《椿姫》 -- “イベント”というより、むしろ堂々たる“上演” [オペラ録音・映像鑑賞記]

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 駅で稲垣五郎が大ぐずり!?

 いえいえ。似てるけど(←ホントかよ?)、彼はイタリア人のオペラ歌手、ヴィットリオ・グリゴーロくんでございます。テノールです。

 少し前にお隠れになった“パヴァ神”ことルチアーノ・パヴァロッティの正統な後継者と言われており、今や欧米で大人気。もちろん、既に来日もしているんですよ。その時はオペラではなく、ミュージカル《ウェストサイド・ストーリー》のトニー役でした。

 いえ、ウチのゲストとして初出演の大物歌手ですから、イジリ対象としてスルーするわけにはいかないのよ。一発やっておけば、今後もキャラが立ちやすい→ブログに登場させやすい♪ でしょ。

 ファンの皆さん、ごめんなさい。でも私、基本的に、気に入った歌手しかイジリませんから、その点ご理解くださいね。(まぁ、しまブに気に入られるなんて迷惑!と思われる方もいらっしゃるかもしれませんけど……ええい、今更遅いわよ!)

 ……で、話を元に戻しますと(笑)

 ちょっと出遅れた話題で恐縮ですが、9/30にスイスはチューリッヒ中央駅で《椿姫》が上演されるというなんとも面白いイヴェントがありまして、ようやくその動画を観たのであります。

 詳細は、keyakiさんのブログbabyfairyさんのブログを参照ください。さわりの動画も見られますし、周辺情報・面白ネタも満載です。

 私は所感のみをまとめますが、このチューリッヒ駅の《椿姫》、主催はArte、スイス国鉄 ( SBB/CFF ) 、チューリヒ・オペラハウスとスイス国営テレビドイツ語放送 ( SF ) 。

 つまり、テレビ局の制作するTVオペラなのでして、となると思い出されるのは先日DVD化されたBBC制作の《ビリー・バッド》です。そういえば、実際の駅構内で《椿姫》を上演するのはチューリッヒのが初めての試みではなく、さきがけてロンドンはパディントン駅で同じようなイヴェントがあり、BBCが中継をしています。昔からBBCってこういう企画が好きなんですね。

 《ビリー・バッド》の収録は1966年。なんと40年の昔ですから、当時の技術とは当然雲泥の差があるわけですが、想像していたよりも共通する要素も多く、とても興味深かったです。

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